カメラだけでもいいのだけれど、どうせならと思ってレンズについてもやってみる。
が、本業のほうでばたばたして手を付けてから時間が経ってしまったこともあって、パナソニックのLマウントレンズのデータが入っていなかったりする。
集計用の基礎データを作り直すのにけっこうな手間がかかるので、申し訳ないが2018年12月29日現在の手もとデータをもとにやっていくことにする。
それと一部製品名が不統一だったりとかもあるが(アイキャッチ画像もレンズじゃないし)、そのあたりも含めてご了承いただければと思う。
目次
主要メーカーの現行交換レンズは全部で500本ほどある
手もとにあるデータだと現行の一眼レフ、ミラーレスカメラ用交換レンズは500本ほどある。
ただし、シグマの一部のレンズは重複してカウントしている。ひとつは手ブレ補正の有無で名称が違っているものがあること。これが5本。
ミラーレスカメラ用のDN ArtとDC DN ContemporaryはマイクロフォーサーズとAPS-CサイズのEマウントがあること。これが6本。
DG Artの単焦点レンズに一眼レフ用とミラーレスカメラ用があること。これが11本。
計22本が重複しているため、同社のウェブサイトに掲載されているよりも数が多くなっている。光学系をベースにして考える場合にはダブっている22本分を差し引く必要がある。
なお、いわゆるボディキャップタイプのレンズやコンバーター類は記事の趣旨からはずれる気がするので省いている。
さて、各社の交換レンズの数を合計すると、
- 単焦点レンズ:302本
- ズームレンズ:224本
- 合計 :526本
前述のシグマの22本(単焦点レンズが17本、ズームレンズが5本ある)を差し引いてカウントすると、
- 単焦点レンズ:285本
- ズームレンズ:219本
- 合計 :504本
ということになる。ズーム全盛などと言いながら、実は単焦点レンズのほうが多かったりするのだから驚きである。
もう少し細かく区分けすると、下の表のようになる。
■マイクロフォーサーズ用
メーカー | 単焦点 | ズーム | 計 |
---|---|---|---|
オリンパス | 12本 | 10本 | 22本 |
KOWA | 3本 | 3本 | |
シグマ | 6本 | 6本 | |
タムロン | 1本 | 1本 | |
トキナー | 1本 | 1本 | |
パナソニック | 12本 | 18本 | 30本 |
フォクトレンダー | 4本 | 4本 | |
38本 | 29本 | 67本 |
■APS-C ミラーレス用
メーカー | 単焦点 | ズーム | 計 |
---|---|---|---|
キヤノン | 3本 | 4本 | 7本 |
シグマ | 6本 | 6本 | |
ソニー | 6本 | 11本 | 17本 |
タムロン | 1本 | 1本 | |
ツァイス | 3本 | 3本 | |
フジフイルム | 15本 | 11本 | 26本 |
33本 | 27本 | 60本 |
■フルサイズ ミラーレス用
メーカー | 単焦点 | ズーム | 計 |
---|---|---|---|
キヤノン | 2本 | 2本 | 4本 |
シグマ | 11本 | 11本 | |
ソニー | 13本 | 13本 | 26本 |
タムロン | 1本 | 1本 | |
ツァイス | 10本 | 10本 | |
トキナー | 2本 | 2本 | |
ニコン | 2本 | 1本 | 3本 |
フォクトレンダー | 8本 | 8本 | |
48本 | 17本 | 65本 |
■APS-C 一眼レフ用
メーカー | 単焦点 | ズーム | 計 |
---|---|---|---|
キヤノン | 3本 | 11本 | 14本 |
シグマ | 2本 | 14本 | 16本 |
ソニー | 3本 | 9本 | 12本 |
タムロン | 7本 | 7本 | |
トキナー | 4本 | 4本 | |
ニコン | 4本 | 12本 | 16本 |
ペンタックス | 13本 | 15本 | 28本 |
25本 | 72本 | 97本 |
■フルサイズ 一眼レフ用
メーカー | 単焦点 | ズーム | 計 |
---|---|---|---|
キヤノン | 40本 | 20本 | 60本 |
シグマ | 17本 | 13本 | 30本 |
ソニー | 14本 | 6本 | 20本 |
タムロン | 5本 | 14本 | 19本 |
ツァイス | 20本 | 20本 | |
トキナー | 2本 | 3本 | 5本 |
ニコン | 50本 | 18本 | 68本 |
フォクトレンダー | 2本 | 2本 | |
ペンタックス | 8本 | 5本 | 13本 |
158本 | 79本 | 237本 |
■メーカー別合計
メーカー | ミラーレス | 一眼レフ | 計 |
---|---|---|---|
オリンパス | 22本 | 0本 | 22本 |
キヤノン | 11本 | 74本 | 85本 |
KOWA | 3本 | 0本 | 3本 |
シグマ | 23本 | 46本 | 69本 |
ソニー | 43本 | 32本 | 75本 |
タムロン | 3本 | 26本 | 29本 |
ツァイス | 13本 | 20本 | 33本 |
トキナー | 3本 | 9本 | 12本 |
ニコン | 3本 | 84本 | 87本 |
パナソニック | 30本 | 0本 | 30本 |
フォクトレンダー | 12本 | 2本 | 14本 |
フジフイルム | 26本 | 0本 | 26本 |
ペンタックス | 0本 | 41本 | 41本 |
192本 | 334本 | 526本 |
ざっと見た感じでは、一眼レフ用がとても多いのが目につく。カメラの機種数ではミラーレスカメラのほうが多数派と言っても、ユーザーの手もとにある台数が段違いなはずだ。交換レンズの市場はまだ当面は一眼レフ寄りの状況がつづくと考えていいだろう。
■メーカー別(本数が多い順)
- ニコン 87本
- キヤノン 85本
- ソニー 75本
- シグマ 69本
それと、キヤノン、ソニー、ニコンの長者っぷりも目立っている。シグマが69本と多いのは前述の22本が重複しているからで、実質的には47本となる。それでもペンタックスより多いのだから、カメラメーカーとしてもがんばっていると言える。
それにしても、カメラでも「3強」なキヤノン、ソニー、ニコンは物量のすごさが印象的だ。
もっとも人気のある焦点距離は50mmと70-200mm
単焦点レンズで本数が多い焦点距離を見てみよう。フルサイズ換算とかはシカトして、単純に焦点距離だけの統計である。
■単焦点レンズ
50mm | 34本 |
35mm | 28本 |
85mm | 19本 |
24mm | 14本 |
28mm | 12本 |
20mm | 11本 |
25mm | 11本 |
30mm | 9本 |
40mm | 9本 |
135mm | 9本 |
300mm | 9本 |
予想どおりもっとも数が多かったのは50mmで、2番手が35mm、3番手が85mmという結果。かつて広角レンズの花形として隆盛を誇った28mmはわずか12本という凋落ぶりでファンの期待を裏切るかっこうとなっている。
ポチップ
ワタシが個人的に好きな100mmは8本、105mmは7本。数字も近いことだしと合算すれば15本になるので4番手の24mmを抜ける。と思ったが、だったら24mmと25mmも連合するべきだし、25本になって3番手に浮上する。でもそうすると、80mmとか90mmとかをどこに混ぜるのかという話になってややこしくなるので考えないことにしよう。
次いでズームレンズ。
■ズームレンズ
70-200mm | 15本 |
24-70mm | 11本 |
18-200mm | 9本 |
18-55mm | 8本 |
70-300mm | 8本 |
100-400mm | 6本 |
16-35mm | 6本 |
18-135mm | 6本 |
24-105mm | 5本 |
10-24mm | 4本 |
12-24mm | 4本 |
14-42mm | 4本 |
150-600mm | 4本 |
16-50mm | 4本 |
55-300mm | 4本 |
単焦点レンズの焦点距離は54種類あるが、ズームレンズは広角端と望遠端の焦点距離の組み合わせになるので101種類ある。そのうちの55種類は1本ずつしかない。
フィルム時代ならどこのメーカーからも出ていた100-300mmや28-105mm、70-210mmなどが、今や絶滅危惧種と化しているのだ。これも時代が変わったということなのかもしれない。
で、一番人気は70-200mmだが、これはキヤノンがいけない。新型が出たばかりだったこともあって、
- EF 70-200mm F2.8 L IS III USM
- EF 70-200mm F2.8 L IS II USM
- EF 70-200mm F2.8 L USM
- EF 70-200mm F4 L IS II USM
- EF 70-200mm F4 L IS USM
- EF 70-200mm F4 L USM
と6本もラインナップしている。水増しもいいところである。IS(手ブレ補正)なしモデルもF2.8とF4の両方を用意するなど、70-200mmを厚遇しすぎの感がある。
ポチップ
ダブっている4本を差し引けば、2番手の24-70mmと並ぶが、こちらもたぶん新旧ダブルになっているのがありそうだから、順位は変わらなさそうな気がする。
ちなみに、現行レンズの焦点距離の合計と平均値を単焦点とズームの広角端、望遠端のそれぞれで計算すると
■焦点距離の合計と平均
単焦点 | 25,985mm | 86.0mm |
ズーム広角端 | 8,643mm | 38.6mm |
ズーム望遠端 | 34,366mm | 153.4mm |
となる。だからなんなの?って言われても困るが、とりあえずそういう数字である。
なお、単焦点レンズの最短はAPS-Cサイズ用円周魚眼レンズのシグマ4.5mm F2.8 EX DC フィッシュアイ HSM。最長はキヤノンEF 800mm F5.6 L IS USMとニコンAF-S 800mm F5.6 E FL ED VRだ。
ポチップ
昔はキヤノンEF 1200mm F5.6 L USMといった超弩級の望遠レンズがあったが(ニコンにもAi 1200-1700mm f/5.6-8P IF-EDというのがあった)、用途がかぎられることもあって短命に終わった。多画素機を使えばトリミング耐性も高いからというのもあるらしい。
ズームだと短いほうはマイクロフォーサーズが強い。パナソニックG 7-14mm F4とオリンパスM. ED 7-14mm F2.8 PROが、広角端、望遠端ともに最短となる。
ポチップ
ポチップ
最長はシグマのAPO 300-800mm F5.6 EX DG HSM。こちらも広角端、望遠端ともに最長となる。そう言えば、このレンズにはフォーサーズ用もあった。生き残っていたらフルサイズ換算で600-1600mm相当だったわけである。
人気の高い開放F値は単焦点もズームもF2.8だった
次は開放F値を多い順に並べてみる。
■単焦点レンズで多いF値
F2.8 | 94本 |
F1.4 | 67本 |
F1.8 | 43本 |
F2 | 33本 |
F4 | 18本 |
F1.2 | 11本 |
F3.5 | 10本 |
F5.6 | 7本 |
F2.4 | 5本 |
F0.95 | 4本 |
F1.7 | 4本 |
単焦点レンズはどこからわいてきたんだか、F2.8がダントツのトップである。
単焦点のF2.8というのは、コンパクトタイプの広角、中望遠に多いF値だし、マクロレンズもほとんどはF2.8だ。200mm、300mm、400mmの望遠系にも多い。ということのようである。
ポチップ
次いで、みんな大好きF1.4。それからF1.8がつづく。
ちなみに、F1.7はたったの4本。
- パナソニックDG SUMMILUX 15mm F1.7
- パナソニックG 20mm F1.7 II
- パナソニックG 25mm F1.7
- パナソニックG 42.5mm F1.7
4本ともパナソニックである。
昔はF1.7のメーカーもわりとあったはずなのに(ミノルタとかペンタックスとかコンタックスとか)、ペンタックスはFAには50mm F1.7があったのが今はDA 50mm F1.8が残ってるだけだし、ソニーも50mm F1.7は出さないままでFE 50mm F1.8とかE 50mm F1.8 OSSとかDT 50mm F1.8 SAMのF1.8づくしである。コンタックスは京セラがカメラをやめてしまった。
ついでに書くが、パナソニックのF1.7のレンズをオリンパスのボディにつけると、F1.7の次にわざわざF1.8が表示される。カメラ側としては通常の動作なのかもしれないが、ユーザー側からすると、そこは飛ばしてF2でいいよ、って言いたくなる。なんかやっぱり仲良くしてよねって思う。
■ズームレンズで多いF値
F2.8 | 52本 |
F4 | 38本 |
F3.5-5.6 | 35本 |
F3.5-6.3 | 21本 |
F4-5.6 | 19本 |
F4.5-5.6 | 14本 |
F2.8-4 | 10本 |
F3.5-4.5 | 10本 |
F4.5-6.3 | 6本 |
F5-6.3 | 5本 |
一方のズームレンズもなぜか仲良くF2.8がトップである。まあ、焦点距離も70-200mmや24-70mmが上位なわけだし、ようはみなさん大口径ズームがお好きらしいということなのだろう。
ポチップ
3番手のF3.5-5.6はコンパクトタイプの標準ズームに多いF値で、エントリークラスのキットレンズのF値がこれぐらいの感じである。昔はF3.5-4.5が多かったが、望遠端をF5.6に抑えることで小型軽量化がはかれるのが理由だと思う。
個人的に注目しているのはF2.8-4というグループで、設計が新しめのものだと、
- パナソニックDG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4
- パナソニックDG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4
- パナソニックDG VARIO-ELMARIT 50-200mm F2.8-4
- ニコンAF-S DX 16-80mm F2.8-4 E ED VR
- シグマ17-70mm F2.8-4 DCマクロOS HSM Contemporary
ポチップ
といったあたり。F2.8固定だともっとレンジが狭くなってしまうところを、望遠側を1段暗くして使い勝手のいいサイズに仕上げてくれている。フルサイズ用でもこういうのが増えてくれるとうれしい。
現行レンズの発売時期からレンズの寿命がわかる?
カメラでもやったが、レンズの発売年も見てみた。あくまで現行で生き残っているレンズが発売された年を集計しただけで、すでに姿を消したものはカウントしていない。
■発売年ごとの本数
2013年 | 54本 |
2015年 | 54本 |
2018年 | 52本 |
2016年 | 51本 |
2017年 | 50本 |
2014年 | 43本 |
2012年 | 40本 |
2010年 | 26本 |
2011年 | 25本 |
2006年 | 20本 |
2009年 | 20本 |
2008年 | 18本 |
2007年 | 10本 |
2013年以降に発売されたレンズが多い。2014年以外は50本を超えている。
それと、2008年を境に急に少なくなる。と考えると、レンズの寿命はざっくり10年ぐらいということになるのかもしれない。
ちなみに、現行レンズでもっとも古いのは、
- ニコン Ai 28mm F2.8 S
- ニコン Ai 50mm F1.2 S
- ニコン Ai 50mm F1.4 S
の3本で、手もとのデータでは1981年9月発売となっている。が、ワタシが生まれるだいぶ前のことなので、データが正しいかどうかは不明である(いけしゃあしゃあ)。
Aiニッコールをのぞくと次に古いのが、
- キヤノン TS-E 45mm F2.8 1991年4月
- キヤノン TS-E 90mm F2.8 1991年4月
の2本。これもMFレンズである。AFレンズで古いものとなると、
- ペンタックス FA 50mm F1.4 1991年6月
- キヤノン EF 100mm F2.0 USM 1991年10月
この2本は発売されてから18年が経過している。FA 50mm F1.4には最新設計のHD D FA★ 50mm F1.4 SDM AWという後継(と言っていいのかどうかは不明だが)があるが、EF 100mm F2 USMはどうなるのだろうか。
以下、各社のいちばんの古株レンズを表にまとめてみた。
■各社のもっとも古いレンズ
ニコン Ai 28mm F2.8 S、Ai 50mm F1.2 S、Ai 50mm F1.4 S | 1981年9月 |
キヤノン TS-E 45mm F2.8、TS-E 90mm F2.8 | 1991年4月 |
ペンタックス FA 50mm F1.4 | 1991年6月 |
タムロン SP AF 28-75mm F2.8 XR Di LD ASPHERICAL[IF]MACRO(Model A09) | 2003年4月 |
シグマ APO 300-800mm F5.6 EX DG HSM | 2005年4月 |
トキナー AT-X M100PRO D 100mm F2.8 マクロ | 2005年4月 |
ツァイス プラナーT* 50mm F1.4(Classic) | 2006年2月 |
ソニー 50mm F1.4、50mm F2.8 マクロ、100mm F2.8 マクロ | 2006年7月 |
パナソニック ルミックスGバリオ 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. | 2008年10月 |
オリンパス M.ズイコーデジタルED 9-18mm F4-5.6 | 2010年4月 |
フジフイルム XF 18mm F2 R、XF 35mm F1.4 R、XF 60mm F2.4 Rマクロ | 2012年2月 |
フォクトレンダー ノクトン 17.5mm F0.95 | 2012年4月 |
KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8 | 2014年9月 |
つづいて、月ごとの数字を見てみよう。
■発売月ごとの本数
1月 | 12本 |
2月 | 44本 |
3月 | 53本 |
4月 | 47本 |
5月 | 33本 |
6月 | 54本 |
7月 | 42本 |
8月 | 25本 |
9月 | 58本 |
10月 | 55本 |
11月 | 57本 |
12月 | 43本 |
カメラは3月と9月に集中していたのに対し、レンズはわりとばらけている印象だ。
ただ、1月と8月がほかの月と比べて目に見えて少ないのを見ると、みんなやっぱり休みが欲しいのだなぁ、と思ってしまうのである。
526本分のレンズ構成は合計5,263群6,893枚
現行の526本を全部ばらして中に入っているレンズを数えてみると、
5,263群6,893枚
という数字になる。平均だと、
10.0群12.2枚
である。
いちばん少ないのがトキナーのマイクロフォーサーズ用のレフレックス300mm F6.3 MFマクロで、これが3群5枚構成。そう言えば、コンタックスGシリーズ用のホロゴン16mm F8も3群5枚構成だった(オリジナルのホロゴンは3群3枚構成だと聞いた記憶がある。
群数がもっとも多いのはシグマ70-200mm F2.8 DG OS HSM Sportの22群。24枚構成だ。
枚数ではニコンのAF-S 180-400mm F4 E TC1.4 FL ED VRが27枚(19群である)でトップ。このレンズは前面に保護ガラスがあるほか、差し込み式の後部フィルターも入っているので、それを入れると29枚のガラス越しに被写体を見ることになる。
内蔵のテレコンバーター(5群8枚構成)を使うと
24群35枚+保護ガラス+後部フィルター
というすごさ。
こんなに構成枚数の多いレンズが実現できたのはコーティング技術のおかげ。レンズ1枚に対して反射は表面と裏面の2面あって、普通のガラスだと反射率は4%程度あるらしいので、透過するのは、
0.96の2乗=0.9216
だいたい7.8%ほどの損失となる。22群だと反射面は44面になるので透過率は、
0.96の44乗=0.1659…
約83.4%の光が失われてしまう。F値で考えれば2段分以上暗くなってしまうのだから、70-200mm F2.8のレンズが実質F6.3とかF7.1とかになってしまうわけである。
式の立て方が合ってるかどうかはしらないが。
絞り羽根は全部で何枚入ってる?
絞り羽根の枚数はデータが見当たらなかったレンズもあるので判明している492本分での集計となるが、合計で3,991枚、平均8.1枚だった。
なお、現行レンズでもっとも絞り羽根が少ないのはオリンパスM. ED 14-42mm F3.5-5.6 EZの5枚。最多はソニー135mm F2.8[T4.5]STFで、こちらは自動絞り9枚と手動絞り10枚の計19枚となる。
ポチップ
普通の設計のレンズの場合は、
- ソニーFE 24mm F1.4 GM
- ソニーPlanar T*50mm F1.4 ZA SSM
- ソニーFE 85mm F1.4 GM
- ソニーFE 100mm F2.8 STF GM OSS
- ソニーFE 400mm F2.8 GM OSS
- ソニーFE 16-35mm F2.8 GM
- ソニーFE 70-200mm F2.8 GM OSS
- シグマ70-200mm F2.8 DG OS HSM Sport
の8本が11枚絞り。もちろん、円形絞りである。
意味はないけど最短撮影距離と最大撮影倍率の合計と平均
このへんは合計することに意味があるのかどうかは不明だが、出せる数字は出してしまう。
なお、ズームレンズの一部に焦点距離によって最短撮影距離が変化するものもあって、そのへんのは面倒くさいからカウントしていない。また、マクロ機能についても原則シカトである。
最短撮影距離の合計は316.274m。平均だと0.676mだった。
そのうち、もっとも短いのはオリンパスM. ED 30mm F3.5 マクロとソニーE 30mm F3.5 マクロの2本で0.095m。長いほうはキヤノンEF 800mm F5.6 L IS USMとシグマAPO 300-800mm F5.6 EX DG HSMの6mだった。
ポチップ
一方、最大撮影倍率は小数点表記のものと「1:××××」表記のものがあるが、比べやすいように小数点表記に統一している。
合計で127.90倍。平均0.27倍である。
もっとも倍率が低いのはAPS-Cサイズ用パンケーキレンズのソニーE 16mm F2.8で0.078倍。高いほうはキヤノンMP-E 65mm F2.8 1-5× マクロフォトの5倍である。
ポチップ
ポチップ
いつのまにか77mm径のフィルターがあたりまえに!
前玉がいわゆるデメキン仕様の超広角系など、フィルターをつけられないものもあるので、491本分のデータである。
これも数字を出す意味はあまりないのだが、フィルター系の合計は31,572mm。平均は64.3mmとなる。
フィルター径がもっとも小さいレンズはペンタックスDA 40mm F2.8 XSの27mm。最大は同じくペンタックスのHD DA 560mm F5.6 ED AW。差し込み式の後部フィルター(40.5mm)も使えるが、前玉保護用に112mmフィルターが装着できるようになっている。
ポチップ
ちなみに、現行レンズのフィルター径を多いほうから順に並べるとこんな感じになる。
■フィルター径ごとの本数
77mm | 73本 |
72mm | 50本 |
67mm | 47本 |
52mm | 46本 |
62mm | 45本 |
58mm | 38本 |
49mm | 32本 |
46mm | 24本 |
82mm | 24本 |
55mm | 21本 |
フィルム時代は77mm径は非常識なぐらいの大きさだったのが、今やいちばんの多数派になっている。時代が変わっちゃってるなぁって思う。
大きさと重さのランキング
カメラ以上にレンズは大きいのと小さいのでサイズが違う。大人と子どもどころではない。
最初に書いてしまうと、いちばん太くていちばん長くていちばん重いのはシグマAPO 200-500mm F2.8 EX DG。堂々の3冠である。
最大径は236.5mm。いちばん細いパナソニックG 42.5mm F1.7が55.0mmだから4.3倍。前面投影面積ならその2乗だから18.5倍ということになる。
長さはと言うと726.0mm。いちばん短い、と言うか薄いペンタックスDA 40mm F2.8 XSはたったの9.2mmだから、実に78.9倍である。
一方、重さは唯一の10kg超え。2番手のシグマAPO 300-800mm F5.6 EX DG HSMに10kg近い差をつけてのトップである。いちばん軽いのは再度登場のペンタックスDA 40mm F2.8 XSの52g。怒濤の301.9倍。ちなみに、ヨドバシ.comのお値段はDA 40mmが21,200円、APO 200-500mmが2,106,470円である。同じF2.8なのにね。
ちなみに、最大径の合計、つまり全部のレンズを横に並べた場合の長さは42.2m。
一方、長さの合計は57.8m。最大径の合計と長さの合計を足すと誰のいたずらかは知らないけれどもぴったり100mとなる。厳密には100mと45.6mmだが。
なお、長さの数字はマウント面から前縁までの数字をさすのが一般的なので、後玉が出っ張っている分や連動ピントかは含まない。そのため、実際に並べる際はこれより長くなることに注意していただきたい。まあ、実際に並べる人がいるとは思わないけれど。
で、重さの合計は388.4kg。これも着脱式の三脚座の重さを含めていないメーカーが多いので、実際はもうちょっと重いことになる。
また、ケースも含めるとさらに重くなるので、まとめ買いの際は自動車の積載重量を確認してもらいたい。
■細い(径が小さい)レンズ
パナソニック G 42.5mm F1.7 | 55mm |
パナソニック G 14mm F2.5 II | 55.5mm |
パナソニック G 12-32mm F3.5-5.6 | 55.5mm |
パナソニック G 35-100mm F4-5.6 | 55.5mm |
オリンパス M. ED 12mm F2 | 56mm |
オリンパス M. 45mm F1.8 | 56mm |
オリンパス M. ED 60mm F2.8 マクロ | 56mm |
パナソニック G 14-42mm F3.5-5.6 II | 56mm |
オリンパス M. ED 9-18mm F4-5.6 | 56.5mm |
オリンパス M. 14-42mm F3.5-5.6 II R | 56.5mm |
■太い(径が大きい)レンズ
シグマ APO 200-500mm F2.8 EX DG | 236.5mm |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 168mm |
キヤノン EF 600mm F4 L IS II USM | 168mm |
ニコン AF-S 600mm F4 E FL ED VR | 166mm |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS III USM | 163mm |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS II USM | 163mm |
キヤノン EF 800mm F5.6 L IS USM | 163mm |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 160mm |
ニコン AF-S 400mm F2.8 E FL ED VR | 159.5mm |
ソニー FE 400mm F2.8 GM OSS | 158.1mm |
■短いレンズ
ペンタックス DA 40mm F2.8 XS | 9.2mm |
HD ペンタックス DA 40mm F2.8 リミテッド | 15mm |
ソニー E 20mm F2.8 | 20.4mm |
パナソニック G 14mm F2.5 II | 20.5mm |
オリンパス M. ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ | 22.5mm |
ソニー E 16mm F2.8 | 22.5mm |
キヤノン EF-S 24mm F2.8 STM | 22.8mm |
キヤノン EF 40mm F2.8 STM | 22.8mm |
フジフイルム XF 27mm F2.8 | 23mm |
キヤノン EF-M 22mm F2 STM | 23.7mm |
■長いレンズ
シグマ APO 200-500mm F2.8 EX DG | 726mm |
シグマ APO 300-800mm F5.6 EX DG HSM | 544mm |
HD ペンタックス DA 560mm F5.6 ED AW | 521.7mm |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 461mm |
キヤノン EF 800mm F5.6 L IS USM | 461mm |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 448mm |
キヤノン EF 600mm F4 L IS II USM | 448mm |
ニコン AF-S 600mm F4 E FL ED VR | 432mm |
ニコン AF-S 500mm F4 E FL ED VR | 387mm |
キヤノン EF 500mm F4 L IS II USM | 383mm |
■軽いレンズ
ペンタックス DA 40mm F2.8 XS | 52g |
パナソニック G 14mm F2.5 II | 55g |
ソニー E 16mm F2.8 | 67g |
ソニー E 20mm F2.8 | 69g |
パナソニック G 12-32mm F3.5-5.6 | 70g |
フジフイルム XF 27mm F2.8 | 78g |
パナソニック G 20mm F1.7 II | 87g |
HD ペンタックス DA 40mm F2.8 リミテッド | 89g |
オリンパス M. ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ | 93g |
パナソニック G X PZ 14-42mm F3.5-5.6 | 95g |
■重たいレンズ
シグマ APO 200-500mm F2.8 EX DG | 15,700g |
シグマ APO 300-800mm F5.6 EX DG HSM | 5,880g |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 4,590g |
キヤノン EF 800mm F5.6 L IS USM | 4,500g |
キヤノン EF 600mm F4 L IS II USM | 3,920g |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS II USM | 3,850g |
ニコン AF-S 600mm F4 E FL ED VR | 3,810g |
ニコン AF-S 400mm F2.8 E FL ED VR | 3,800g |
キヤノン EF 200-400mm F4 L IS USM エクステンダー1.4× | 3,620g |
ニコン AF-S 180-400mm F4 E TC1.4 FL ED VR | 3,500g |
消費増税後に買うと約140万円の損になる!
全レンズの合計価格は税別93,126,150円。平均すると190,832.3円となる。ただし、これにはオープン価格になっているペンタックスDAレンズと一部のFAレンズは含まれていない。
ざっくり25%引きで買えるとして69,844,612円。これに対する消費税が5,587,568円となる。これが消費税10%になるとざっくりで1,396,892円アップなわけだから、まとめ買いをするなら増税前の今のうちというわけだ。
ちなみに、いちばん安いのはキヤノンEF 50mm F1.8 STMの19,500円。いちばん高いのはシグマのAPO 200-500mm F2.8 EX DGの2,500,000円。
以前はキヤノンのEF 50mm F1.8 IIが12,000円というスーパー撒き餌価格だったのが、ステッピングモーター化してぐっとアップした。それでもまだ2万円を切る安さなのだが、先代の印象が強すぎてどうしても割高に感じてしまう。
高いほうはキヤノンのEF 1200mm F5.6 L USMの9,800,000円が国内メーカーでは史上最強だろうと思う。次いでニコンのAi ED 1200-1700mm F5.6-8 P(IF)が6,000,000円だった。この2本に比べれば、シグマのAPO 200-500mmもかわいいお値段に思えてしまう。
■価格が安いレンズ
キヤノン EF 50mm F1.8 STM | 19,500円 |
ソニー DT 50mm F1.8 SAM | 22,000円 |
キヤノン EF-S 24mm F2.8 STM | 23,000円 |
キヤノン EF 40mm F2.8 STM | 23,000円 |
シグマ 19mm F2.8 DN Art(A013) | 24,000円 |
シグマ 30mm F2.8 DN Art(A013) | 24,000円 |
シグマ 60mm F2.8 DN Art(A013) | 24,000円 |
ソニー DT 30mm F2.8 マクロSAM | 24,000円 |
ソニー DT 35mm F1.8 SAM | 24,000円 |
ニコン Ai AF 50mm F1.8 D | 25,000円 |
■価格が高いレンズ
シグマ APO 200-500mm F2.8 EX DG | 2,500,000円 |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 2,140,000円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 1,820,000円 |
キヤノン EF 800mm F5.6 L IS USM | 1,750,000円 |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS III USM | 1,680,000円 |
ソニー FE 400mm F2.8 GM OSS | 1,600,000円 |
ニコン AF-S 400mm F2.8 E FL ED VR | 1,502,500円 |
ニコン AF-S 600mm F4 E FL ED VR | 1,475,000円 |
ニコン AF-S 180-400mm F4 E TC1.4 FL ED VR | 1,472,000円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS II USM | 1,370,000円 |
おまけ 価格にまつわる変なランキング
自然に「レンズが生える」レベルになるとだいぶ感覚も違ってくるのだが、一般的にはレンズというものは高価なイメージがあるだろうと思う。
じゃあ、どれぐらい高いのかを考えてみた。
重さ100gあたりのお値段だと、たとえば松阪牛のシャトーブリアン(見たことさえないけどうまいらしい)がAmazonで検索すると100gあたり6,000円ぐらいで買えるらしい。
一方、レンズはと言うと平均で100gあたり25,919円である。
ちなみに、いちばん安いのはタムロンのSP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD Model A011で、こちらが100gあたり7,176円。Amazonで買うシャトーブリアンよりちょっとお高い程度である。
ポチップ
しかも、このランキングのベスト10の中にタムロンのが6本。素晴らしいコストパフォーマンスの高さである。
3位のニコンAF-S 200-500mm F5.6 E ED VRも、純正ながら検討している。ニコンユーザーの皆さんにはぜひ買って応援してあげてもらいたい。
逆に100gあたりの価格が高いほうは意外なレンズが少なくない。
なにしろ、トップがパナソニックのG 14mm F2.5 IIである。100gあたり86,364円もするのだ。
ポチップ
2014年のカラパイアの記事だと世界一ぜいたくな食材はベルーガキャビアだそうで、1kgあたり$5,000以上するらしい。
カラパイア「日本の高級果物の値段にびっくり。世界10の高級食材」
今、$1が110円ぐらいだから、ざっくりで100gあたり60,000円ぐらいと思えばいいのかな。
レンズで言うと、パナソニックのG 12-32mm F3.5-5.6がちょうど60,000円だ。やっぱりレンズって高いんだね。
■100gあたりの価格が安いレンズ
タムロン SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD(Model A011) | 7,176円 |
タムロン SP AF 70-200mm F2.8 Di LD[IF]MACRO(Model A001) | 7,561円 |
ニコン AF-S 200-500mm F5.6 E ED VR | 7,609円 |
シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary(C015) | 7,772円 |
タムロン SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD(Model A030) | 7,843円 |
タムロン SP 150-600mm F5-6.3 Di VC USD G2(Model A022) | 8,040円 |
タムロン 100-400mm F4.5-6.3 Di VC USD(Model A035) | 8,072円 |
タムロン 18-200mm F3.5-6.3 Di II VC(Model B018) | 9,000円 |
シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary(C017) | 9,052円 |
シグマ 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Sports(S014) | 9,056円 |
■100gあたりの価格が高いレンズ
パナソニック G 14mm F2.5 II | 86,364円 |
フジフイルム XF 27mm F2.8 | 79,487円 |
オリンパス M. ED 12mm F2 | 73,077円 |
ツァイス Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA | 70,000円 |
フジフイルム XF 18mm F2 R | 69,828円 |
パナソニック ライカDGズミルックス 15mm F1.7 | 60,870円 |
ソニー E 20mm F2.8 | 60,870円 |
パナソニック G 12-32mm F3.5-5.6 | 60,000円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 59,672円 |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS III USM | 59,155円 |
次はレンズの構成枚数で考えてみた。あたりまえだが、レンズは構成枚数が多くなるほど設計も複雑になるし、サイズも大きくなってコストもかさむ。
と思ったら、そうでもなかった。
レンズの構成枚数1枚あたりの価格は最安がタムロンの18-200mm F3.5-6.3 Di II VC Model B018の2,250円。以下、低価格タイプのズームレンズがほとんどを占める。
高いほうはトップのシグマAPO 200-500mm F2.8 EX DGが圧倒的存在感を示したものの、ほかは単焦点の超望遠レンズばかりが並ぶ結果となった。
つまるところ、価格の高さを左右するのは焦点距離のほうであるらしい。
■レンズ1枚あたりの価格が安いレンズ
タムロン 18-200mm F3.5-6.3 Di II VC(Model B018) | 2,250円 |
キヤノン EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS STM | 2,769円 |
キヤノン EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM | 2,882円 |
パナソニック G 14-45mm F3.5-5.6 | 2,917円 |
ニコン AF-S DX 55-300mm F4.5-5.6 G ED VR | 2,941円 |
パナソニック G 45-150mm F4-5.6 | 2,958円 |
ニコン AF-P DX 10-20mm F4.5-5.6 G VR | 2,964円 |
シグマ 19mm F2.8 DN Art(A013) | 3,000円 |
シグマ 60mm F2.8 DN Art(A013) | 3,000円 |
キヤノン EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS II | 3,000円 |
キヤノン EF-S 18-55mm F4-5.6 IS STM | 3,000円 |
■レンズ1枚あたりの価格が高いレンズ
シグマ APO 200-500mm F2.8 EX DG | 147,059円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 107,059円 |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 107,000円 |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS III USM | 98,824円 |
キヤノン EF 800mm F5.6 L IS USM | 97,222円 |
ソニー 500mm F4 G SSM | 96,154円 |
ニコン AF-S 400mm F2.8 E FL ED VR | 93,906円 |
ニコン AF-S 600mm F4 E FL ED VR | 92,188円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS II USM | 85,625円 |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS II USM | 78,125円 |
それなら焦点距離1mmあたりの価格はどうだろうか。
結論としては、あまり関連性はない、ということだが、単焦点レンズとズームレンズで事情が違うかもしれないのでそれぞれ個別にチェックしてみた。
まずは単焦点レンズ。焦点距離1mmあたりの価格がもっとも安かったのはトキナーのマイクロフォーサーズ用レフレックスレンズ300mm F6.3だし、6位と9位にはキヤノンEF 400mm F5.6 L USMとEF 200mm F2.8 L II USM、10位にニコンAF-S 300mm F4 D IF-EDがランクイン。
高いほうは超望遠が多いが、ツァイスのOtus 28mm F1.4が3位に入っているし、7位と8位にニコンAF-S 200mm F2 G ED VR II、キヤノンEF 200mm F2 L IS USMがある
ズームレンズは望遠端の焦点距離で比較した。
安いほうは低価格タイプの望遠ズームがほとんどを占めた。これはまあ予想どおり。
高いほうは高性能タイプの超広角&魚眼ズームが占める結果になった。これもまあ、あたりまえと言えばあたりまえだ。
なお、オリンパスのM. ED 7-14mm F2.8 PROとパナソニックのDG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4の2本はフルサイズ換算焦点距離で考えた場合はランク外となる。フジフイルムのXF 8-16mm F2.8 R LM WRは2位から3位に後退する。
■焦点距離1mmあたりの価格が安いレンズ(単焦点)
トキナー 300mm F6.3 | 133円 |
ソニー 85mm F2.8 SAM | 353円 |
キヤノン EF 50mm F1.8 STM | 390円 |
シグマ 60mm F2.8 DN Art(A013) | 400円 |
ソニー DT 50mm F1.8 SAM | 440円 |
キヤノン EF 400mm F5.6 L USM | 475円 |
ニコン Ai AFニッコール 50mm F1.8 D | 500円 |
キヤノン EF 40mm F2.8 STM | 575円 |
キヤノン EF 200mm F2.8 L II USM | 590円 |
ニコン Ai AF-SニッコールED 300mm F4 D(IF) | 617円 |
■焦点距離1mmあたりの価格が高いレンズ(単焦点)
ソニー 500mm F4 G SSM | 5,155円 |
キヤノン EF 400mm F2.8 L IS III USM | 4,898円 |
ツァイス Otus 28mm F1.4 | 4,659円 |
ニコン AF-S 800mm F5.6 E FL ED VR | 4,642円 |
ソニー FE 400mm F2.8 GM OSS | 4,457円 |
ニコン AF-S 400mm F2.8 E FL ED VR | 4,197円 |
ニコン AF-S 200mm F2 G ED VR II | 4,152円 |
キヤノン EF 200mm F2 L IS USM | 4,087円 |
フジフイルム XF 200mm F2 R LM OIS WR | 4,080円 |
キヤノン EF 600mm F4 L IS III USM | 4,063円 |
■焦点距離1mmあたりの価格が安いレンズ(ズームの望遠端)
タムロン AF 70-300mm F4-5.6 Di LD MACRO 1:2(Model A17) | 157円 |
ニコン AF-P DXニッコール 70-300mm F4.5-6.3 G ED VR | 158円 |
ソニー DT 55-300mm F4.5-5.6 SAM | 160円 |
ニコン AF-S DXニッコール 55-300mm F4.5-5.6 G ED VR | 167円 |
タムロン 18-200mm F3.5-6.3 Di II VC(Model B018) | 180円 |
ソニー DT 55-200mm F4-5.6 SAM | 200円 |
ソニー E 55-210mm F4.5-6.3 OSS | 200円 |
キヤノン EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM | 200円 |
タムロン SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD(Model A030) | 200円 |
オリンパス M.ズイコーデジタルED 75-300mm F4.8-6.7 II | 210円 |
■焦点距離1mmあたりの価格が高いレンズ(ズームの望遠端)
キヤノン EF 11-24mm F4 L USM | 18,750円 |
フジフイルム フジノンレンズXF 8-16mm F2.8 R LM WR | 17,344円 |
オリンパス M.ズイコーデジタルED 7-14mm F2.8 PRO | 12,143円 |
ニコン AF-Sニッコール 14-24mm F2.8 G ED | 11,667円 |
ニコン AF-Sフィッシュアイニッコール 8-15mm F3.5-4.5 E ED | 10,167円 |
キヤノン EF 8-15mm F4 LフィッシュアイUSM | 10,000円 |
ソニー FE 12-24mm F4 G | 9,167円 |
シグマ 12-24mm F4 DG HSM Art(A016) | 9,167円 |
パナソニック ライカDGバリオ・エルマリート 8-18mm F2.8-4 ASPH. | 8,778円 |
キヤノン EF 16-35mm F2.8 L III USM | 8,543円 |
締めはマウントごとのレンズの本数
マウントごとのレンズの本数は、純正だけでなくレンズメーカー製も含めてどれぐらいのレンズが使えるか、という数字。ある意味、そのメーカー(マウント)がどれぐらい広く支持されているのかがわかる数字かもしれない。
ただし、記事を書きはじめてから時間が経っているのと、データのメンテナンスをさぼっているところでもあって、正確さについては少々心もとない。
あとから追加で発売された分にはニュースにもなるので拾いやすいのだが、一部マウント(ぶっちゃけ、ソニーAマウントとペンタックスKマウントである)だけ販売終了とかは目立たないようにやるケースのほうが多い。
漏れがないとは言えない状態なので、ざっくりとした雰囲気で見てもらえばいいと思う。なお、ここにはコンバーター類も含めてある。
■マウントごとの対応レンズ本数
ニコンF | 192本 |
キヤノンEF | 183本 |
ソニーFE/E | 87本 |
ソニーA | 73本 |
マイクロフォーサーズ | 73本 |
ペンタックスK | 67本 |
シグマSA | 47本 |
フジフイルムX | 33本 |
キヤノンEF-M | 8本 |
ニコンCX | 6本 |
キヤノンRF | 4本 |
ニコンZ | 3本 |
ここまでは3強という印象が強かったが、対応レンズの数で見ると完全に2強である。やはりキヤノンEFマウントとニコンFマウントが突出している。
ただ、メーカーごとで見れば、
- ニコン 201本
- キヤノン 195本
- ソニー 160本
4位のマイクロフォーサーズ陣営とは大差があるので、そういう見方をすればやはり3強時代と言っていい。
まとめる必要があるのかどうか不明ですが
表のデータを含めるとここまでで19,607字。400字詰めの原稿用紙にみっちり詰めて49枚とちょっとである。
最後まで飽きずにお読みいただいた方々には感謝はするが、ひまなんだね、とも思う次第である。
こちらの企画に深層で触発されたのでしょう、毎日すれちがう車の車種の膨大さ! をふと運転しながら思いました。
多分、こちらと同様にリスト腑分けすることは不可能でしょう。主要メーカー(国内)分だけでも膨大。カメラ・レンズと違い国外にも多くのメーカーが存在中。世界でもカメラ・レンズメーカーはその何分の一社ほどでしかないようですし。「カメラ製造メーカー数の『大国』日本に暮らす楽しさ」ということをときどき思います。
カメラ、レンズの今はどうなの?-企画ありがとうございます。諸カメラ雑誌の特集以上の価値があると思います。
けっして、古くならない記事(記録)だと思います。
他の企画を思いつかれたら・・、お仕事の合間にでも取り組んでいただきたい。
ありがとうございました。