細いけど軽くてらくちんなレオフォト三脚を買ったのだ

レオフォトLS-255Cのアイキャッチ画像

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今回は新しく導入した三脚について。レオフォトの軽いヤツを買ったので自慢紹介しようという次第である。

さて、三脚も雲台もわりと寿命が長いことで知られる商品だ。数年で代替わりするカメラなんかに比べれば、進化のスピードは遅いし、ワタシ程度の使い方だとろくろくメンテナンスしなくたって10年、20年使えてしまう。

とは言え、時間が経てば古くなる。技術革新があっても気づかないままおいてけぼりを食らうことになる。結果、ひとりだけ取り残されたりするのも切ない。

そういうのもあって、新しいのをごにょごにょしちゃおうと画策したのである。例によって暇つぶしのネタにでもなれば幸いだ。

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寄る年波には勝てないので外撮影用に軽い三脚をゲットした。レオフォトのLS-255Cである。カミサンにバレて叱られましたけどね。

↑↑不人気らしいんで楽天しか置いてないっぽいのでご注意ください。

重たい三脚がしんどいお年ごろなのだ

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重さは雲台込みで1.26kg。Eマウントの135mm F1.8 DG HSM Art(1,230g)とだいたい同じぐらい。レンズだと重いけど、三脚としてはかなり軽い。

以前、デジカメWatchで書いたマンフロット190Tを選んだときは価格の手ごろさと脚の伸縮のしやすさがポイントだったが、今回は軽さ重視で選んでみた。

最近は多くのカメラ、レンズに手ブレ補正機能が搭載されていて、しかも高感度にどんどん強くなっている。三脚がないと困るシーンは以前よりも確実に少なくなっている。

そのくせ、体力は落ちる一方だ。もう長いことおっさんをやっているが、体力の低下は自覚なしで進行する。ことによると地に落ちるどころか地面にめり込んでさえいるかもしれない。それぐらいに弱っちくなってしまっている。

なものだから、なるべく荷物は軽くしたい。とか言いつつ重たいレンズが増えていくのも問題なのだが、そちらが重い分、三脚のほうで軽くできればなぁ、と考えた。

もちろん、ある程度の剛性や強度は欲しい。軽量級の三脚に高望みはできないだろうが、1kgのレンズを着けたフルサイズミラーレスカメラが載せられないようでは困る。

となれば、素材はカーボンで決まり、である。

カーボンは滑りがあまりよろしくないうえに軽さも手伝って脚の伸縮はスムーズでないものが多い。そこは好きではないのだが、背に腹は代えられぬ。落ちきったおっさんの体力をカバーするにはカーボン以外の選択肢はない。

候補はRRS似のレオフォトレンジャーシリーズ

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なんたって5段式。脚のロックナットが全部で12個。3段式だと6個なのだが、その2倍ってのがすごい。

で、軽さ重視かつ剛性と固い荷重とかもなんとか。できたらほどほどのお値段で、とご都合主義的に考えて行き着いたのがレオフォトである。

昔の日本製品よろしく、お値段のわりに品質がよろしい、という評価をちょくちょく見かける中国のメーカーだ。

候補は脚パイプが28mmか25mmのモデル。

トラベラータイプのアーバンシリーズは、使うたびに脚を反転させるのは面倒だし、その手間を惜しむとかえってかさばるし、というのが容易に想像できることもあって、ワタシ的には好きではない。

主力であるらしいレンジャーシリーズは、見た目がRRSのにとってもよく似ていることでも知られている。センターポールレス構造のスリム仕様で、高さが足りないとき用の延長ポールが付属しているが、その手のアイテムを使うと剛性はもれなく落ちる。

なので、延長ポールを使わずにそこそこの高さのもの、となると、LS-284CLinとLS-255Cの2モデルが残る。

前者は28mmパイプの4段式で高さは延長ポールなしで157.5cm。後者は25mmパイプの5段式で高さは同じく147cm。いずれも標準装備のボール雲台LH-30を含めた数字である。

LS-255CとLS-284CLinのスペックを比較する

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候補になったLS-284CLinとLS-255Cの重さの差は320g。Artレンズで言うと50mm F1.4 DG HSM Art(+MC-11)とEマウントの40mm F1.4 DG HSM Artの差に近い。だからなんなの、って言われそうだけど。

LS-255CとLS-284CLinのスペックデータを見比べてみよう。

LS-255C+LH-30LS-284CLin+LH-30
全高1,790mm1,900mm
高さ1,470mm1,575mm
最低高140mm155mm
縮長520mm613mm
脚パイプ25/22/19/16/13mm28/25/22/19mm
耐荷重8kg10kg
質量1.26kg1.58kg
価格(税別)57,000円66,000円

耐荷重ではLS-284CLinが2kg上。セット販売の雲台はどちらもLH-30で(LS-284CLinにはひとまわり大きなLH-36とのセットもある)、こちらの耐荷重は単体で15kgあるから、純粋に脚の側の差が2kgということになる。

それとLS-255Cの最下段パイプはワタシの小指より細い13mm。その細さが気にならなくもない。

一方、縮長はLS-255Cのほうが10cmほど短い。そして重さは320g軽い。

ワタシ的には300gちょっとというと50mm F1.4 DG HSM Art(SAマウントのが815g、MC-11が125gで計940g)と40mm F1.4 DG HSM Art(Eマウントのが1,270g)ぐらいの違いである。伝わりにくい気しかしないが、とりあえずそれなりに大きな差だと思っていただきたい。

で、今回は軽さ重視でいこうと考えていたこともあって、最終的にはLS-255Cを選んだわけだが、これがざっと見た限りでは、輸入代理店であるワイドトレードが楽天市場に出している直販サイトしかないっぽい。

ヨドバシカメラやビックカメラ、マップカメラあたりのオンラインショップではあつかいがない。Amazonにももちろんない。もしかしたら、5段式などという普通でないところが不人気につながっているのかもしれない。

※4月22日現在、ヨドバシカメラでは「お取り寄せ」、ビックカメラでは「在庫あり」になってましたので追記しておきます。

とても迫害されているアイテムと言えそうで、逆に言えば持っている人は少ないだろう。それはそれでおもしろい。

というのもあって、最終的に軽さをコンパクトさでLS-255Cに決めた。人生初の5段式である。

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ちなみにLS-284CLinの最下段パイプは19mm径。対するLS-255Cの最下段は13mm径。太さの違いはこんな感じである。
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13mm径パイプだとワタシの小指ぐらいの細さ。ワリバシとまでは言わないが、ストレートな印象は「これで耐荷重8kgってほんとか?」である。

4段式のLS-254Cとの違いも見ておこう

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脚を伸ばすと147cm。少し背を丸めれば普通にファインダーがのぞける高さになってくれる。

普通に考えれば3段とか4段とかのほうが普通なわけで、だからポピュラー路線のはずのLS-254Cの数字も並べてみよう。これがまたけっこう似かよっていたりする。

LS-254C+LH-30LS-255C+LH-30
全高1,575mm1,790mm
高さ1,260mm1,470mm
最低高140mm140mm
縮長520mm520mm
耐荷重8kg8kg
質量1.24kg1.26kg
価格(税別)54,000円57,000円

高さはLS-255Cのほうが21cm高い。が、縮長は同じ。耐荷重も同じだし、重さは20g違いである。

細かく見ればLS-255Cは段数が多い分、1段あたりのパイプ長はLS-254Cより短くなっているはずだが、おおざっぱに考えれば最下段の分だけ背が高いと考えてよさそうな気がする。

ってことは、LS-255Cを4段三脚として使うのも手ではないか。

つまり、LS-255Cの最下段の小指パイプを伸ばさずに使う方法もありかもなぁ、と思ったわけだ。

普段は最下段は縮めたままで使うようにして、どうしても高さが欲しいときだけ最下段を伸ばす。普通の三脚のセンターポールと同じあつかいで考えることにしたのである。

最下段を伸ばさない状態での高さなんてスペックとしては公開されているはずもない。が、予想ではLS-254Cと大差はないだろう。

とどいたLS-255Cをメジャーでざっくり測ったところ、最下段パイプを縮めた状態での高さは119cm。LS-254Cの高さ(126cmである)より7cmだけ低い。

もちろん、この高さは物足りない。一眼レフ用なら即刻戦力外通知を出すところだ。

が、今どきは可動式のモニターを備えたカメラがいっぱいある。ワタシ的にはα7R IIIがそうだ。多少背が低い三脚でもモニターを見やすいようにチルトさせれば不便はない。

5段目を非常用と割り切って4段運用する分には剛性面でも有利になるはず、という目算も立つ。

fpやsd Quattroとかの固定式モニターのカメラを使うときや接眼撮影をしたいときには最下段も伸ばす。147cmあればわりと楽な姿勢でファインダーをのぞけるだろう。ある程度速いシャッタースピードが切れる条件なら大丈夫。

というのもLS-255Cに決めた理由だ。

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最下段を縮めた状態での高さは119cm。モニターが動かせるカメラならこの高さでもあんまり不便はない。それに剛性も上がる。

気づかないあいだの三脚の進化にびっくりした

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よりによってこんな重量級のレンズを着けるのはいじめに近い気もするが、それでもけなげに支えてくれてる感が素晴らしい。つつくとぷるぷるするけど。

ぶっちゃけ、やっぱり力不足だなぁ、というのが本音である。α7R IIIに135mm F1.8 DG HSM Artを着けて12.4倍の拡大表示にして、カメラを横から、つん、とつつくと、ぷるぷるぷる、と揺れる。その揺れがだいたい2秒半ぐらい残る。

ようするに、2秒セルフタイマーではブレる可能性があるということだ。

それが最下段を縮めた4段運用にすると揺れはもう少し早くおさまる。感覚としては2秒弱。それなら2秒セルフタイマーでシャッターが切れる前に揺れはおさまってくれる。はずだ。

まあ、頼りなさは否めないものの、雲台付きでたったの1.26kgの三脚なのを考えれば十分に素晴らしい。気を使いつつの運用であればなんとかなるだろう。

で、ほかの部分も軽くチェックしておこう。

脚の伸縮の滑らかさはまあまあといったところ。滑り具合にややムラがある印象はあるが、脚パイプのロックはしっかりしている。

細っこさのわりにしなりは少ないし、最下段まで伸ばした状態で雲台をつかんで左右にひねってみてもそれほど動かない。踏ん張りが利く。そういう印象で、そのへんはすごい。素晴らしい。

いつのまにやら、三脚もずいぶん進化しちゃってるんだぁ。なんかもう、浦島太郎気分満開である。

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たたんだ状態だとものすごくスリム。500mlのペットボトルを縦に2本並べたのよりちょっと長いだけって感じのコンパクトさである。

標準装備の雲台はちょっと好みじゃない

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標準装備の雲台はLH-30というRRSのによく似たタイプ。耐荷重は15kgとハイスペックだが、首はもう少し強さがほしい。

脚はいいが、雲台には不満がある。LS-255CにはLH-30というタイプのRRS似の雲台が標準装備されているのだが、これがまず首が弱い感じがした。

雲台単体の耐荷重は15kgとあるが、135mm F1.8 DG HSM Artぐらいのレンズを着けると重さで前が垂れる。その垂れ具合が耐荷重が半分ほどのマンフロットXPROボール雲台よりも大きいのだ。

まあ、レンズの重さで前傾するのは仕方のないところではあるし、フレーミングを決める際にその分を見込んで位置決めしないといけないのはわかっているが、垂れ度の大きさは気になってしまう。

それとボールの動きももう少し滑らかさがほしい。

ボールロックのレバーをロック状態から90度ほどまわすとほぼ完全なフリー状態になって、そこからロック方向にまわしていくと徐々にテンションがかかってくる。そのテンションが少しかかった状態でのボールの動きがきれいでない。

ぎくしゃくすると言うか、もうちょっと滑らかでない。ので、アングルの微調整がむずかしい。

このへんは使い込むうちに変わってくるかもしれないし、ワタシが使い慣れればいいだけかもしれないので、もう少し様子を見ることにする。

が、ボールロックのレバーが左手側なのはワタシ的には厄介な問題だ。というのは、ワタシは左手でカメラを支えて右手でボールロック操作をやるたちだからだ。

そのせいで、ボールロックのレバーが左手側にある雲台と相性がよろしくないのである。

ボールロックのレバーを右手側にまわしてしまえばすむと思いきや、LH-30の場合、それをやるとレバーが遠くにいってしまう。

で、ボールロックのレバーを手前側にしてしのぐつもりでいるのだけれど、パンロックのレバーは向こう側に隠れてしまう。なんの罰ゲームだよ、みたいな感じである。

かなしいことに、これはコピー元のRRSも同じ左手操作仕様だったりする。

もちろん、なにがしかの事情やら哲学やらがあってこうしているのだろうとも思わなくはないが、どちらの手でも操作しやすいようにデザインすることはできなかったのかなぁとも思ってしまうのである。

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ボールロックのレバーが左手側なのは好みじゃない。これはコピー元のRRSも同じだ。それとフリクションコントロールがないのもいまいち。
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世間では右手でカメラのグリップを握って左手でボールロックの操作をするのが主流らしい。その操作でいい人には問題はない。
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が、ワタシは左手でカメラを支えて右手でボールロックの操作をしたい派なので、レバーを右手側にまわして使う。パンロックのレバーが向こう側にいっちゃうのが不便だったりする。

やっぱり荷物が軽くなるのはうれしいのだ

気になるところ、愚痴りたい部分はあるし、まだ本格運用していないのでわからない点もあるものの、全体としてはまあまあ満足といったところ。

なんと言っても軽いのがうれしい。繰り返しになるが、体力の落ちきったおっさんにはこの軽さがとてもありがたい。

というところまではよかったのだけれど、こっそり買ったはずがカミサンにしっかりバレて、こっぴどく叱られてしまったのである。そういうわけなので、当面はおとなしくしていようと思っている。思ってるだけで終わりそうな気もしないではないが。

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