α7R IIIの長所と短所をZ7/6やEOS Rと比べて考えてみる

α7R IIIと105mm F1.4 DG HSM Art

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何回かにわけてソニーのフルサイズミラーレスカメラ、α7R IIIについて書いてきた。

まだきっちり使いこなせていると言うレベルにまでは到達していないものの、そこそこにはいい点やもうひとつな点も把握できてきた。

今回は、そのあたりをニコンやキヤノンの最新機種と比べたりしながら、あらためて考えてみようと思っている。

パナソニックやシグマのフルサイズ機が出そろうとまた状況は変わってくるだろうけれど、今の時点でフルサイズのミラーレスカメラを買おうかと検討している方には参考になる部分があるかもしれない。

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画素数よりもローパスフィルターレスであることの気持ちよさが大事

α7R IIIのすごいところとしていちばんに言いたいのが写りのことだ。細かいところをあれこれ言いはじめればそれこそいろいろあるわけだし、人によって好き好きもあるだろう。

が、有効4240万画素というのはやはり大きいと思う。半分に切っても2000万画素確保できるので、たまにしか撮らない動きもの(たまにしか撮らないので必然としてフレーミングはへたくそである)を見映えよく仕上げるにはトリミングに頼らざるをえないので、そういうときに画素数の多さが味方をしてくれる。その心強さは2000万画素、2400万画素クラスでは味わえない。

それともうひとつ。と言うより、ワタシ的にはこちらのほうが大きいように思えるのが、ローパスフィルターレスであることだ。

正直、画素数としては2000万画素あれば十分に足りる(もちろん、派手なトリミングをやらない場合の話であって、トリミング前提なら多画素は正義だと考えている)。のだが、それ以上に欲しいのがローパスフィルターレスならではのキレのよさだ。

もっとも、ローパスフィルターのあるなしの違いはピクセル等倍で見て薄皮が1枚かかっているかどうかぐらいの違いなのだけれど、仕事柄画像のチェックや画質の評価をするのはピクセル等倍なものだから、どうしたってその違いが見えてしまう。

まあ、ある種の職業病と言えなくもないが、ローパスフィルターレスのキレのよさに慣れてしまうと、ローパスフィルターありの薄皮感が気持ち悪くて仕方なくなる。見るたびに、むーん、ってなっちゃうんである。

最近のカメラのローパスフィルターは、以前と比べるとずいぶん弱めのチューニングになっているように思うが、それでもやはりあるよりはないほうが、というのが本音である。

ただし、2000万画素クラスのフルサイズ機でローパスフィルターレスとなると、それだけで選択肢がなくなってしまう。「狭くなる」ではなくて、ほんとに「ない」んである。

フルサイズ以外だとシグマsd Quattro/Hがあるし、ニコンやフジフイルム、ペンタックスにもある。が、フルサイズだとない。ほんとにない。

フルサイズのミラーレスカメラに限定すると、ローパスフィルターレス機自体がα7R IIIとZ7の2機種だけなのだ。

ローパスフィルターレスだからというだけでα7R IIIを選んだわけではないが、理由のひとつにはなっている。それは間違いない。

実際、買って使ってみて、ローパスフィルターレスはよいなぁ、と感じている。これはほんとの本音である。

ボディ内手ブレ補正のおかげで拡大してのピント合わせに安定感が出る

ボディ内手ブレ補正の存在も大きな強みだ。

撮影結果に対する補正効果ももちろん大事だけれど、拡大表示でピントを追い込んでいくときに画面が安定してくれることのほうが大きい。

ワタシの場合、メインがシグマのArtレンズで、こちらは手ブレ補正を内蔵していない。しかもEマウントのは平均1kgを超える重さ自慢ときている。

対するこちらは細腕の、しかも体力的には下り坂一直線のおっさんである。勝ち目などあろうはずもない。

ものは試しである。α7R IIIの手ブレ補正をオフにしてやってみる。撮影時の拡大表示の倍率は6.2倍と12.4倍。手持ちでの腕のぷるぷるが12.4倍ぷるぷるになる計算だ。

で、手もとにあるレンズを取っ換え引っ換えしながら試してみた結果を言うと、ワタシの場合は70mm Artがせいっぱいで、105mm Artや135mm Artはもう限界の向こう側。12.4倍ぷるぷるはしゃれにならないんである。

なにしろ、重さもあるうえに画角が狭いときている。めいっぱい脇を締めても、がんばって息を詰めても、カメラの揺れが止められないのである。それを12.4倍に拡大するのだ。

揺れの幅は大きくなるし、揺れのスピードも速くなる。ピントを合わせようと思って拡大した部分が画面の中をぶんぶん飛びまわるのである。

正確にピントを合わせたいから拡大しているのに、拡大するとピント合わせどころではなくなってしまう。ピントを合わせる作業ができないというわけではないが、かなりストレスフルになる。消耗する。

たまにやるだけなら我慢できなくもないが、それがしょっちゅうになるのはごめんこうむる。そんな気持ちになってしまう。

こういうのを手持ちでやろうと考えるのがそもそも普通じゃないかもしれないが、ピクセル等倍で見てもがっちりピントが合った画が欲しいのであれば、どうしたって拡大してのピントの追い込みは欠かせない。

である以上、シグマArtレンズをメインにするならボディ内手ブレ補正が必須ということになる。

ちなみに、α7R IIIの場合、効果はシャッタースピードで5.5段分(Z7とZ6なら5段分だ)。その威力は絶大だ。

135mm Artの12.4倍ぷるぷるが、べた凪の水面のように穏やかになる。と書くと大げさに思うかもしれないが、まじめにそんな感じなんである。

ほんと、α7R IIIを選んでよかった。そう思っているんである。

位相差測距点のカバーエリアはやや狭め。でも、まあ満足はしている

位相差検出が可能な測距点のカバーエリアの広さは、ウェブサイトには「縦約68%×横約68%」と書かれている。

厳密なところはよくわからない。ので、モニター画面(映像表示エリアは左右60×上下40mmである)に定規を当てて、表示されるフォーカスエリアの枠線を基準にはかってみたところ、左右が42.0mm、上下が32.6mmといったところ。率であらわすと左右70.0×上下72.5%となる。

ついでにコントラスト検出のフォーカスエリアの広さは、さっきと同じくフォーカスエリアの枠線基準で左右51mm、上下32.6mmといったところ。率にして左右85.0×上下81.5%となった。

一方、Z7とZ6は公称「縦横約90%」だし、EOS Rは「約88%(横)×約100%(縦)」だから、コントラスト検出の範囲を含めてもまだ少し負けている。そのへんはちょっとおもしろくないわけだが、測距点のカバーエリアの広さだけで物事が決まるわけではないし、α7Ⅱの位相差検出エリアはもっと狭かった。だから、けっこうこれでも幸せだったりするのである。

それはさておいて、気になったのは測距点の数である。スペック上は位相差検出が399点、コントラスト検出が425点となっているのに対して、実機での操作で選択できるフォーカスエリアの数が少ない。

フレキシブルスポットのSサイズでマルチセレクター操作で選択できる位相差検出可能なフォーカスエリアの数は左右方向が15点、上下方向が15点。合計で225点しかない。

コントラスト検出のは左右がさらに2点ずつ、上下が1点ずつ増えるので19点×17点。つまり323点となる。どちらも公称の数字とはずいぶんかけ離れているのである。

ちなみに、ウェブサイトに掲載されている画像上のフレームを数えてみると、位相差検出のは左右21点で上下19点。計399点ある。コントラスト検出のは左右が20点で上下も20点。計400点。やっぱり数が合わない。

コントラスト検出のほうは、従来の割り方(5点×5点)の25点を重ねて使っていて、その合計が425点。というのが当たりかなぁと思うが、位相差検出の数が合わないのはまったくの謎だ。

釈然としないのは、この画像、測距点のない余白部分が実機よりも広くしてある。普通は性能がいいように見せかけるものなのに、あえてその逆をやっているのが引っかかる。

もしかすると、AFに関してはα9のほうが上ですよアピールなのかもなぁ、などとゲスの勘ぐりをしてしまう。

そのへんも見ないふりをするとして、とりあえず数字の上ではZやRに勝てていない。が、数字がすべてというのでもないし、負け惜しみを言う権利は誰にだってある。

AF追従連写のパフォーマンスの高さこそが見どころなのだ

連写はスピードだけでなく、連続で何枚撮れるかというのも重要だ。

以下、比較しやすいように「JPEG」はファイン画質のLサイズ統一で、EOS RはC RAWじゃないほうの「RAW」、Z7とZ6は14bitロスレス圧縮RAWでの数字をあげていく。

スピードのトップはZ6で、露出が固定される拡張モードで12コマ/秒。ただし、ワタシがメインで使いたい14bitロスレス圧縮RAWだと9コマ/秒に落ちてしまう。

となると、12bitでもよくて、かつ露出固定でもいいと言うのでなければα7R IIIの10コマ/秒がトップとなる。

ちなみに、Z7は拡張モードで9コマ/秒。14bitロスレス圧縮RAWだと8コマ/秒となる。EOS Rはピント固定では8コマ/秒だが、AF追従だと5コマ/秒とだいぶ残念な数字になってしまう。

連続で撮れる枚数はα7R IIIがもっとも多く、RAW+JPEGでもJPEGでも76枚という数字(α7 IIIだとRAW+JPEGで79枚、JPEGだけなら172枚撮れる)。

Z7はバッファメモリーの容量が小さいらしく、スピードのわりに枚数が少ない。RAWで19枚、JPEGでも25枚まで。Z6にしてもRAWで43枚、JPEGで44枚という楽しくない数字である。

ただし、カードへの書き込みは速いので長い連写をやらないならそんなにストレスはないと思う。

EOS RはJPEGでは100枚までいけるが、RAW+JPEGだとUHS-IIカードを使っても39枚まで。スペックとしてはもうひとつな印象だ。

実写でどうなのか、というのがいちばんの問題だが、レンズも含めて同一条件でのテストはやれていないので、ディープな話はできない。が、感触としてはα7R IIIがいちばんだと思う。

Z7(Z6はまだちゃんと触ってないので不明である)は、最初の食いつきが肝心。一度ピントが合えば動体へのピントの追従も問題ないが、ピントが合っていない状態で連写しはじめるとずっとピンボケのままというパターンになりやすい印象だった。

このへんはファームウェアの熟成でどうにかなる可能性が大きいので、期待して待っていいと思う。

EOS Rは連写でのピントの歩留まりは悪くない感じがしたが、いかんせん連写スピード自体が遅いのがうれしくない。動きものを多く撮る人にはまるで魅力的じゃない。

というわけで、連写のパフォーマンスを重視するなら現状ではソニー機が圧倒的なわけで、動体をばりばり撮る人にとっては、少なくとも今のところはほかの選択肢が弱すぎる状態だ。

カスタマイズ性が高いのでつぶしが利く。ただし、用語はわかりづらい

カスタマイズ性の高さもα7R IIIのいいところだ。機能の変更が可能なボタンが11個あって、ホイールとレンズのフォーカスホールドボタン(装備していないレンズもあるが)の機能も好みに合わせてカスタマイズできる。

気にくわないのは、機能ボタンをおくのにちょうどいいはずのグリップとマウントのあいだになにもないこと(あっても狭すぎて使いづらそうだ)、どのボタンも総じて背が低くて手探りで見つけやすくするような配慮もないところ。小型軽量化をがんばるのが悪いとは言わないが、使い勝手を考えずに小さくするのはよろしくないと思う。

そのくせ、誰が望んだのかわからないモードダイヤルのロックボタンだとか、動画撮影ボタンに機能を割り当てられないとかの不可解な不便さもかかえている。

ついでに書くと、名前から機能の内容や動作がよくわからない項目もある。「押す間カスタム設定呼出」とかはうんと考え込めば、ああなるほどね、ってなるかもしれないけれど(300歩ぐらい譲っての話である)、「フォーカススタンダード」は何度も書くけどほんとに意味不明である。

そう言えば、「ブライトモニタリング」も最近になってようやく意味と使い方がわかった機能だったりする。

愚痴りはじめたら止まらなくなるのでそろそろやめるけど、とにかくもう意味のわからないソニー用語にはほんとうんざりしているのだ。だいたい、「クリエイティブスタイル」と「ピクチャーエフェクト」と「ピクチャープロファイル」の違いをなんとなくでも把握できている非ソニーユーザーっているんだろうか。

ソニーのユーザーでさえこんがらがるのだから、それ以外の人にはもっとちんぷんかんぷんだろう。他社のユーザーを引っ張り込みたいならここらへんはもうちょっとわかりやすくしておいたほうが得策だと思う。

と言うのはさておき。Z7とZ6は前面の2つのFn(ファンクション)ボタンをふくめてカスタマイズ可能なボタンはボディに5個ある。ZレンズのFnボタンとコントロールリング(フォーカスリング)の機能も変更可能だ。

ただし、操作部材によって設定できる機能はかぎられる。たとえば、サブセレクター(ジョイスティック)に割り当てられるのは「マルチセレクターと同じ」と「フォーカスポイント選択」の2つだけだし、マルチセレクター(十字キー)は機能を変更することができない。

サブセレクターで測距点移動をやるなら、マルチセレクターには4つの機能を割り当てることができるのに、それをやっていない。このへんはもったいないよなぁ、と思う部分だ。

一方、EOS Rのカスタマイズ可能なボタンは12個あるが、MODE(モード)ボタンや表示パネル情報切り替え/照明ボタンの機能をほかに変えるというのは考えづらい。十字キーの単独操作で測距点移動をやりたいならさらに4つ減る。案外につぶしが利かないのである。

と考えると、α7R IIIのカスタマイズ性はプラス材料なのだろうと思う。

地味にうれしいフリッカーレス撮影機能とマイメニュー

α7R IIIにくら替えしてよかったなぁ、と思うのは、フリッカーレス撮影機能とマイメニューだ。

フリッカーレス撮影は蛍光灯などのちらつきを軽減できるもので、すでにキヤノンやニコンではあたりまえになっている。なので、今さら感もたっぷりあるうえに、実のところ、前に使っていたEOS 80Dにも搭載されている。

が、これまでは室内で撮ることはあっても、ブツ撮りとかのほとんど低速シャッターばかりなものだから、フリッカーの影響を気にする必要がなかったのだ。

それが去年から猫を飼いはじめたものだから、高速シャッターで撮る機会が増えた。

最近のカメラは高感度がよくなっているので、割りと気軽に感度をあげられるようになったこともある。で、遅ればせながらフリッカーレス撮影の有用性に気がついたわけだ。

普通の蛍光灯照明で1/250秒で撮って、露出のバラツキもムラや縞模様とかも出ないのだから素晴らしい。こんなにありがたい機能だったのに、それをまるっと使わずにいただなんて、もったいないことをしていたなぁ、としみじみ思っている。

残念なのは、ほんとはフリッカーレス撮影以上に期待していたサイレント撮影機能との併用ができないことである。

猫は音に敏感だし、耳の向きもチェックポイントだったりするので、シャッター音を消せるほうが有利だ。というのはE-M1 Mark IIを使っていてわかっていたのでα7R IIIのサイレント撮影機能にも期待していたわけだ。

が、フタを開けてみるとシャッター音よりもフリッカーのほうが問題が大きかった。

E-M1 Mark IIはセンサーサイズが小さいこともあって、できるだけ感度を上げない方向でがんばっていたし、フリッカー対策機能が使いづらかったこともあって、なるべくフリッカーが出ない範囲で撮ることが多かった。

その点、α7R IIIだとわりと安心して感度を上げられる。シャッタースピードを上げたほうが動きをねらえることもある。そうすると問題になるのがフリッカー。というわけだ。

が、残念なことにサイレント撮影とフリッカーレス撮影は併用できないので、機嫌よく遊んでいるときはフリッカーレス、なにかに警戒しているようなときや眠そうにしているとき、シャッター音を嫌がるそぶりを見せたときとかはサイレント、というふうに使いわけている。

もうひとつのマイメニューも、すでにキヤノンやニコンのカメラでお世話になっていた機能で、撮影時のメニュー操作に要する時間を短縮化できるのが大きなメリットだ。

このへんの細かい話は別の記事にまとめてあるので、興味のある方はそちらを参照していただきたい。

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α7R IIIのいけてないところもあげてみる

さて、ここからはいまいちなところを書いていこうと思うが、だいぶ長くなってきたのでなるべくさくさくと進めていく。

α7R IIIを使っていて感じる不満のうちのいちばんは、やはりグリップの小ささだ。

これはもう多くの人が感じていることだろうし、ワタシ自身も何度も書いていることだが、高さも奥行きも足りないのはやはり大きな問題だ。

必要に応じて縦位置グリップやグリップエクステンション、RRSあたりのプレートを併用することでどうにかできる部分もあるが、本質的な解決になるわけではない。

その点、Z7やZ6はもっと小指のあまり具合が小さいし、わりと深めに握れるので安定感はある。ワタシ的にはEOS Rのグリップのほうがよりしっくりくる感じはした。

ワタシの手を基準に考えるなら、α7R IIIのグリップはE-M1 Mark IIよりも落ちる。シグマArtレンズをメインに使うことを考えた場合、だいぶ物足りないと言わざるを得ない。

それから、ボタン類の背が低くて、特に手袋をつけたときの操作性がもうひとつなところもあげておく。

誤操作を避けるためというのもあるのかもしれないが、Z7とZ6のボタン類(AF-ONボタンが少し傾けてあったり、マルチセレクター下の4つのボタンのサイズや出っ張り具合だとかが微妙に変えてあったりするのだ)と見比べると、もっと工夫が欲しいという気持ちになる。

デュアルスロット化したのはいいとして、SDカードを裏向けに装填すること、上がスロット2で下がスロット1というレイアウトになっていることにも引っかかる。メニューの「フォーマット」などの画面では上が1で下が2になっているからよけいにややこしい。

意図的に誤操作を招こうとしているかのように思えるぐらいにへんてこな仕様だ。

それにスロット1はまだしも、スロット2は手前側(背面側)の土手の部分の膨らみが大きいからだろう、かなり強めにカードを押し込まないと、ロック、アンロックができない。これも使い勝手を犠牲にした小型軽量化のしわ寄せでしかない。

個人的には、白飛び警告がほかのメーカーのカメラに比べてかなり早めに出るのも気になる。

再生時のヒストグラム画面のサムネール画像上で白飛びまたは黒つぶれ部分を点滅で警告表示する。のはいいが、たいていは完全に階調のない白の部分に対して点滅なり色をつけたりして見せるようになっているのに対して、ソニーのはまだ階調が残っている明部までを白飛びとして警告する仕様になっている。

もちろん、これもソニー機にはこんなくせがあるのだと飲み込んでしまえばどうということもないわけだが、ほかのメーカーのカメラを並行して使っているとどうしたって混乱する。

オリンパス機などは白飛びと黒つぶれの警告表示を行なう明るさを自分で設定できるようになっているのだが(白飛びは「245」から「255」の範囲、黒つぶれは「0」から「10」の範囲で設定できる)、そういう設定はない。それに警告表示をオフにすることもできない。

さっきも書いたことだけど、ソニーがソニーユーザーにソニールールを押し付けるのはかまわない。

が、他社のユーザーを引きずり込みたいのであれば、他社のルールに慣れた人にもなじみやすい工夫をしておかないといけないと思う。

そういう配慮や優しさが、ソニーのカメラにはまだまだ足りない気がするのである。

[kanrenc id=”1298″ target=”_blank”]

まとめ

ここにあげた以外でも、大容量化したおかげで電池の持ちがいい(冬の札幌でもわりと安心して使える)とか、純正レンズもサードパーティー製レンズも数多いとか、いいところはいろいろある。

その一方で、マウント径が小さいとか、モードダイヤルがまわしづらいとか、センサーのダストクリーニング機能が電源オンオフと連動させられないとか、辛気くさいところもいろいろある。

α7シリーズも3世代目になって、だいぶかゆいところに手が届くようになったと思う反面、まだかゆいところが残ってるんだよぅ、と感じる部分もあるわけで、そのあたりをもうちょっとていねいにつぶしていってもらえたらなぁと思っているのである。

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