シグマsd Quattroのファームウェア(ver.1.08)適用前後の比較

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先日、記事を書いたシグマのミラーレスカメラ「sd Quattro」の新しいファームウェア(ver.1.08)が、クリスマス目前の12月22日に公開された。APS-Hサイズセンサーを搭載したsd Quattro Hのファームウェア(ver.1.04)も同時に公開されている。

sd Quattroがどういうカメラかはこちらの記事をご覧くださいまし。

このアップデートは「画像再生時におけるメインモニターおよびファインダー、HDMI出力時の表示画質の向上を図りました」というもので、ワタシは撮影時の映像表示の画質がよくなったと勘違いして軽い過呼吸状態に陥るぐらいに興奮したのだけれど、現実はそれほどかんばしいものではなかった。

それはさておき、それとあわせてJPEG画像の画づくりを選択できるオプションが用意された。

これは、ファームウェアとセットで適用することで、JPEG画像の仕上がりを、初期設定の「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」から「解像感を優先させた画像処理プロセス」に変更できるというもの。少しばかり手間がかかるのはアレだけれど、一回やってしまえばいいだけなので(気に入らなくてもどしたいときは二回になるけど)、そこは我慢することにする。

ちなみに「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」がデフォルトになったのはファームウェアver.1.05以降だとかで、ノイズを抑える処理のせいで若干解像感が落ちていたのであるらしい。

ワタシ個人はそんなに気になるほどではないと思うけどね。てか、全然気づきもしなかったし。

ただまあ、sd Quattroのユーザーは、Foveonならではの解像感のよさに惚れて使っている部分もあるわけで、そういう人にとってはノイズが多少減ることよりも解像感が少しでもそこなわれることのほうが問題となりうる。

おそらくシグマに対してもそういう要望が多かったのだろう、ノイズは多少多くなるものの「解像感を優先させた画像処理プロセス」に変更できるようになった、というわけだ。

で、さっそく試してみた。

ファームウェア「SDQ_V108.BIN」と「sdQ_set_A.bin」(こちらが「解像感を優先させた画像処理プロセス」のファイルである)をSDカードにコピーして、カメラにセット。メニューの「ファームウェアの更新」を実行すると、ファームウェアとセットで「解像感を優先させた画像処理プロセス」がカメラに組み込まれる。

その組み込み前後の描写の違いを見比べてみた。

こちらは初期設定の「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」で撮ったもの。ファームウェアはver.1.08。

で、こっちが「解像感を優先させた画像処理プロセス」で撮ったもの。全画面で見比べても違いはわからないけどね。

トウモロコシの実(と言うか種)の表面の細かいシワとかは右の「解像感を優先させた画像処理プロセス」のほうがよく出ている。

「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

「解像感を優先させた画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

皮の部分のテクスチャーや繊維のけばけば感も「解像感を優先させた画像処理プロセス」のほうがいい。sd Quattroっぽい描写だ。

「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

「解像感を優先させた画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

これは2倍に拡大したもの。「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」はボケ部分のざらつきが少ないのがわかる。

「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

「解像感を優先させた画像処理プロセス」(クリックすると拡大します)

ファームウェアのアップデート自体は昨日のうちにすませていたので、違いは画像処理プロセスの変更だけ。画面の左が初期設定の状態、つまり「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」で撮ったもの。右が「解像感を優先させた画像処理プロセス」で撮ったものだ。
あたりまえの話、全画面表示だとまったく違いはわからない。まあ、わかってたまるか、って感じもするけれど。

ピクセル等倍で見ると「解像感を優先させた画像処理プロセス」のほうが若干だが細かいシワとか繊維とかのディテールの出がいいのがわかる。一方、ボケた部分を見ると「ノイズを目立たなくする画像処理プロセス」のほうが少しクリーンな仕上がりとなる。

正直に言って、好みのレベルである。ワタシ個人は解像感が高いのが好きではあるが、この程度の違いであれば、どっちでもOK。気にしない。

たいした違いがないのをもどし直すのも面倒くさいので、「解像感を優先させた画像処理プロセス」のまま使うつもりでいる。とは言え、本命はやっぱりRAW(もちろん、X3F形式のほうである)。JPEGの写りにはそれほどこだわるつもりはないのだ。

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