RRSのL型プレートはお高いけど品質も信頼性も高くて安心なのだ

RRSのプレートの記事のアイキャッチ

今回は愛用しているプレートの話を書こうと考えている。

ここで言う「プレート」とは、アルカスイス互換のクイックシュープレートのことだ。

で、ワタシが使っているのはRRS(Really Right Stuff)のものである。この手の製品の中ではわりとお高い部類に入る。

なにしろ、ちまたにはもっと安価な類似品がしこたまある。Amazonや楽天とかで探せば数千円から選び放題だったりする。

が、そこをあえてお安くないのを買ったのはどうしてなのか、というのをぶつぶつやっていこうと思っている。

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アルカスイス互換のプレートがどういうものかおさらいしておく

アルカスイス互換のプレートは、ものにもよるが、ベースプレートとLコンポーネントの2ピース構造というのがわりと一般的だ。

縦位置グリップに対応するタイプは一体型のものも多いが、ボディ単体用のは分離合体タイプが主流だと思う。

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α7R IIIにはベースプレートとLコンポーネントを組み合わせて使っている。

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E-M1 Mark IIはベースプレートだけ。

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sd Quattroには汎用のLプレートをつけた。

ベースプレートというのはカメラの底面にくっつける部分で、一般に言うところのクイックシュープレートだ。一方のクイックシュー本体はと言うとクランプと呼ぶのが普通であるらしい。

アルカスイス互換のはダブテール(鳩の尾の意)と呼ばれるレール状の部分をクランプで挟み込んで固定する。

このときに、点で支えるのではなく、面で支える方式なので、ズレやガタツキが起きにくく、きわめて高い安定感が得られる。それゆえに、クイックシューのデファクトスタンダードになっているのである。

さて、ベースプレートは三脚ネジを利用してカメラに固定する。通常、それぞれのカメラの底面にぴったりフィットするように設計される。なので、一度取り付けると簡単にはズレたりしないし、がたついたりもしない、というのが一応の理想である。

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α7R III用のベースプレート。右側のちょっとトーンの違う部分はシーリングのためのパッキンだ。

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α7R III用のLコンポーネント。このアングルから見ると、ただの「L」である。

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ベースプレートとLコンポーネントを組み合わせるとこんな形になる。

Lコンポーネントは縦位置用のパーツで、カメラの左手側側面にレールをつけるためのものだ。

当然、カメラの端子カバーの開閉のさまたげになるので着脱式のが多い。Lコンポーネントをスライドさせられるようにして端子へのアクセス性を確保したものもある。

が、それでもやはり邪魔くさいのにはかわりはないので最初からつけない人もいる。そういう関係でベースプレートだけでも買えるようになっているわけだ。

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これはE-M1 Mark II用のベースプレート。カメラの底面にぴったりサイズに作られている。

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汎用のMC-Lというタイプ。こちらは一体型だ。

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これが標準の状態。普通はこのかっこうで使う。

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Lコンポーネントをスライドさせた状態。端子類にアクセスしやすくなる。

ちなみに、RRSのはベースプレートをカメラに取り付けるネジにも、Lコンポーネントをベースプレートに取り付けるネジにも、4mmの六角レンチを使う。その六角レンチを収納できる仕掛けがあるのがおもしろいところである。

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E-M1 Mark II用のプレートの裏側に六角レンチを収納できる。落っこちないようにマグネットが2個仕込んである。

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こちらはα7R III用。ボディとベースプレートの隙間に六角レンチを収納できる。

それから、Lコンポーネントも端子の位置やカバーの開閉方法などに合わせて設計されている。つまり、機種ごとの専用品なわけだ。

まあ、こういうことをまじめにやるからお高くなってしまうのだが、こういうことをまじめにやっているからこそ高い評価が得られてもいるのだというのも忘れてはいけない。

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Lコンポーネントを使う意味を知っておこう

ベースプレートだけだと、縦位置撮影時は雲台のカメラを載せる台の部分を横倒しにセットすることになる。

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普通に横位置でセットした状態。カメラの重心は三脚の中心軸の真上にある。

そうすると、機材の重心は三脚の中心軸からはずれた位置にずれこんでしまう。

昔の三脚はアルミなどの金属製で重さが正義だった。だから、機材の重心がズレたぐらいではたいした問題にはならなかった。

が、今や軽量化の時代である。脚パイプはカーボンに置き換えられ、基台部分や雲台はマグネシウム合金に変わっている。持ち運びは楽になったが、その分だけ重心のズレの問題が相対的に大きくなった。

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雲台を倒して縦位置にすると、機材の重心は左に大きくズレる。バランスが悪くなって安定感が落ちる。ついでにカメラ位置も低くなる。

で、登場したのがLプレートとかLブラケットと呼ばれるアイテムで、これのベース部分と縦位置用の部分を分離したのがベースプレートとLコンポーネントだ。

Lコンポーネントを使うと、機材を三脚の中心軸の真上にセットできる。つまり、重心がズレない。バランスが崩れない。安定度が高くなる。

もうひとつ。三脚の高さをそこなわない、というのもある。

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Lコンポーネントを使って取り付けると、重心がズレないうえに低くもならない。これけっこう大事。

雲台側でカメラを倒して縦位置にすると、カメラの位置が下がってしまう。載せるものにもよるだろうが、大ざっぱには10cmぐらいのロスが出る。

余裕のある高さの三脚を使っている分にはどうということはないし、剛性面で問題ないならセンターポールを伸ばして補ってもかまわない。

が、こちらは寄る年波に勝てないおっさんである。重い三脚を連れ歩けるだけの体力もない。なので、よほどの非常事態でなければセンターポールを伸ばしたくない。

だからこそのLコンポーネントである。

これを使うと、雲台を横倒しにせずに縦位置にできる。なので、カメラの位置が低くならない。ファインダーがのぞきやすい。モニターが見づらくならない。うれしい。そういうわけである。

カメラに合わせてプレートのスタイルを選ぶ

ワタシの場合、オリンパスE-M1 Mark IIにはベースプレートだけをつけている。一方、ソニーα7R IIIはLコンポーネントつきで使っている。

E-M1 Mark IIのをベースプレートだけにしているのは、モニターがバリアングル式だからである。

オリンパスのバリアングル式モニターは横に開いて前後に回転する一般的なタイプで、これはLコンポーネントをつけていると開いたモニターが干渉してしまう。

E-M1 Mark II用のLコンポーネントには、開いたモニターを食い込ませるための切り欠きがあるのだけれど、それでも可動範囲はかなり制限される。それに画面が見づらくもなる。

ようするに、バリアングル式モニターのいいところがほとんどなくなってしまう。おもしろくない。ということもあって、E-M1 Mark IIのはベースプレートだけにしているのだ。

一方、α7R IIIのモニターはチルト式だ。縦位置で不便なのがおもしろくないというのは置いておいて、横に開かないのでLコンポーネントが邪魔にならない。

縦位置にしたときも、バリアングル式なら多少カメラ位置が低くなってもモニターを見やすい向きに動かせるので気にならないが、チルト式だと左右にぱたぱた動くだけの役立たずになってしまうというのは置いておいて、Lコンポーネントがあったほうがカメラ位置をキープできてありがたい。

というのもあって、α7R IIIはLコンポーネントもつけている。

ちなみに、シグマsd Quattroには専用タイプのがないので、汎用のLプレート(MC-Lというタイプである)を使っている。

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持っている3台のカメラにRRSのプレートをつけているのだ。

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延長グリップとしての性能がいい

わりと軽視されている気がするのだけれど、グリップを握るときに大事なのは薬指と小指の2本。この2本できゅっと握れると安定感が増す。

なのに、ミラーレスカメラは総じてグリップの高さ小さい。手が大きめなワタシには、先代よりも大型化したE-M1 Mark IIのグリップでも小指が半分ほどあまってしまう。α7R IIIだと小指の3/4ぐらいがはみ出てしまう感じになる。

軽いレンズならいいが、シグマのArtラインのレンズだとだいぶ物足りない。縦位置グリップがあるじゃないかと言われそうだが、グリップをつけると今度は大きくなりすぎる。重さも増えるし、安くないという問題もある。

ソニーの純正アクセサリーにグリップエクステンションGP-X1EMというのがあるが、こちらはこちらでバッテリー交換のたびにいちいちネジをゆるめなくてはならないし、つけたままだと三脚に載せられない。手持ちでのホールド性はばっちりになるのだけれど、いろいろ考えるともうちょっと不便に思えてしまう。

と言うところで注目したのが、カメラの底面全体を覆うタイプのベースプレートだ。

このタイプは延長グリップの機能も合わせ持っている。プレートの厚みはだいたい1cmぐらいだけれど、微妙にあまる小指の置き場所としてはちょうどいい。

ただし、ちゃんとした小指置き場になってくれるかどうかはベースプレートの形状次第。デザインがよくないと、かえって握りづらくなりかねない。

厄介なことに、ソニー機のグリップはけっこうきつきつサイズだったりする。

α7R IIIの底面を見るとわかるが、グリップがバッテリーでほぼいっぱいいっぱいになっている。特に、右手小指の当たるあたりが薄い。よく言えばそれだけ小型化を頑張っているわけだが、ベースプレートの側から見るととても迷惑な仕様なのだ。

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α7R IIIのグリップ部(バッテリー室カバーをはずした状態)。グリップ内側の小指が当たるあたりが薄いのがわかる。

ベースプレートにはバッテリー室カバーを開閉するための穴が必要だからだ。

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こちらはE-M1 Mark IIの底面。こんなふうにプレートをつけたままでバッテリー室カバーが開閉できるようになっている。

グリップのサイズに余裕があれば、ベースプレートのグリップ外周部分にも十分な厚みが確保できるが、バッテリー室カバーがいっぱいいっぱいサイズなものだからどうしようもない。

で、外側に膨らませるという手法がとられる。グリップの下になる部分を大きめにしたり、薄くなる部分(α7R III用のであればグリップの内側)にもっこりした膨らみをつけたりする。

もちろん、かっこうとしてはよろしくない。見た目も悪いし、小指のホールドの邪魔になる。が、コストを抑えるにはこういう手法をとらざるをえない。

あるいはバッテリー室カバー部分を大きくカットしてしまう。そのほうがコストは削れるし、軽くもなる。ホールド性にも影響はしない。それを是とすることもできる。

バッテリー室カバーにみるRRSならではの工夫

が、RRSは別な解答を用意した。

バッテリー室カバーをカメラから取り外して、それをベースプレートの裏面に取り付けるという手法を編み出したのだ。

当然、加工の工程数は増えるし手間もかかる。シーリングのためのパッキンを追加するコストも必要となる。その代わりに、クリーンな小指置き場が作れる。

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ベースプレートにバッテリー室カバーをつけた状態。ちなみに、バッテリーに貼ってある白いテープは、挿入する向きを間違わないようにするための目印だ。

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バッテリー室カバーを閉じた状態。ぴったりきれい。純正じゃないのに純正っぽい感じがすごい。

普通だったらここまで考えないし、思いついたとしてもコストや手間を無視できずにあきらめるだろう。それをあえてRRSはやっている。そこがすごいと思う。

おかげでベースプレートはカメラの底面に対してジャストサイズに仕上がっている。もうソニーのロゴが入っていてもおかしくないレベルできれいにきまっちゃってるんである。

カメラに取り付けてみると、右手小指の当たる部分には少し段差が残っているけれど、握ってみての違和感は少ない。気持ちよく握れるのだ。

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グリップ部を上から見るとこんな感じ。変なもっこりがないので握ったときに小指が落ち着くんである。

ただまあ、ワタシが撮ったブツ撮り画像を見ただけだとうまく伝わらないかもしれない。こうして長々と書き連ねても伝えきれはしないと思う。

それに、こういうのをあまり気にしないおおらかな人にとってはどうでもいいことかもしれないしね。

でも、ワタシとして、こういう細かい部分をきちんとやってくれているメーカーは断固ひいきしたい。なるべく多くの人によさを知ってもらいたいのである。

互換品だからこそ精度が重要なのだ

RRS製品の国内代理店となっている銀一のウェブサイトによると、RRSは創業者のブライアン・ガイヤー氏が市販のプレートの品質では満足できずに自作したところからはじまったメーカーであるらしい。

そういう精度に対するこだわりが「Really Right Stuff(ほんとにぴったりのもの)」という社名になっている。

信頼感のかたまりみたいな会社である。

なにしろ、「互換」だけにアルカスイス以外は全部サードパーティーだ。

それぞれのメーカーがそれぞれの基準でアルカスイス製品との互換性を確保しているはずだが、サードパーティー間の互換性までチェックしているはずもない。

そのうえ、最近は精度のあやしい製品も流通しているらしいとも聞く。

なので、メーカーの違うクランプとプレートを組み合わせたときには、ぴったりと噛みあわずにがたついたりブレやすかったりするとも言う。そういう怖さもある。

ちなみに、ワタシが住んでいる札幌にはヨドバシカメラやビックカメラといった大きな量販店もあるが、この手のアクセサリーは手薄である。

できることならいろんなメーカーのを取っ替え引っ替えして見比べたり試したりしてみたいのだけれども、そういうのはまず無理である。

となると、うんと安いのを失敗覚悟で買ってみるか、あるいは評価の定まったメーカーのものを選ぶか。そのどちらかとなる。

悩ましい問題だ。なにしろ、安いのは数千円で買えるのに、見た目はほとんど同じようなものがRRSだと10倍ぐらいになっちゃったりするんである。

アルミの板を削っただけだろ?なのになんでこんなに高いんだよ、って思っちゃうわけだ。

が、スタジオJinのウェブサイトを見て気が変わった。こちらはRRSと同じくアルカスイス互換のプレートやクランプのメーカーとして名のとおったKIRKの製品をあつかっている正規プロショップである。

そのスタジオJinのKIRKのクランプを紹介するページに、「Wimberley(ウインバリー)・Really Right Stuff(リアリーライトスタッフ)製プレートは確実に固定できることを確認しております」と書かれているのである。

同業他社が互換性をチェックしているのだ。一目置いているのだぞ、というのがしっかり感じ取れる。

KIRKの製品も評価は高いが、そのKIRKが買っているならRRSもいいに違いない。高くても後悔はしない。はずだ。たぶんだけど。

というのもあって、思い切った次第である。

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Lコンポーネントもつけていると、こういうセッティングもできる。ほんとの地面すれすれだ。

雲台や三脚も欲しくなるのがヤバいところ

結論としては、RRSを選んだのは正解だった。

最初に買ったのはE-M1 Mark II用のもので、これが純正品のごとくぴったりとフィットしてくれた。もちろん、ガタツキもないし、ズレたりゆるんだりもしない。

完璧である。高価だったが、品質は出費に十分見合うものだった。

マンフロットのXPROボール雲台のQ6仕様モデルにも問題なく着脱できたし、だいぶあとに買い足したKIRKのクランプでももちろんOK。

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マンフロットのXPROボール雲台Q6(アルカスイス互換仕様)。E-M5 Mark II時代に買ったもの。もちろん、RRSのプレートもしっかり固定できる。

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RRSのノブ締めタイプのクランプ。いっぱいまわさないと上からはずせないのでちょっと面倒くさい。

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で、あとで買い足したKIRKのクランプ。ノブを半回転させると上からはずせるのでらくちんだ。

α7 II用のもα7R III用のも、ほんと、気持ちよく使えている。

ただ、危ないのは、三脚や雲台もRRSのが欲しくなっちゃうこと。

プレートがこんなにいいんだから、雲台だって素晴らしいに決まっている。

と言うか、すげーいいぞ、という評価もすでにお腹いっぱいになるぐらいに目にしている。同業者の機材紹介写真に写り込んだりしているのもちょくちょく見かけるし。

三脚にいたっては、同じクラスのジッツオより高価だったりする。よほど品質に自信がなければこの値付けはできないと思う。

なんてことを考え出したらもう触ってみたくてたまらない。幸か不幸か札幌でRRSの雲台や三脚を試せるお店はなさそうだ。

こういうのは触っちゃったら負けだからね。

それがわかってるから触ってみたいけど、触りたくないんである。

でもなぁ。でもでも、やっぱり試してみたいよなぁ。ヤバいよなぁ。

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