fpが待ち遠しくてたまらない。
今の時点では発売日がいつなのか、実売価格がいくらになるのかもわからない。すでに量産がはじまっているらしいが、それ以外に新しい情報はほとんどない。
そういう状況なので、とにかくもうやきもきしている。焦れているのである。
あれこれ考えだすとどんどん煮えてしまうが、考えずにいるのもむずかしいし、シグマに問い合わせて教えてもらったこともいくらかある。ので、気持ちを落ち着かせるためにもわかっていることをまとめておこうと思う。うまくいくかどうかは不明だが。
シグマ公式サイトSIGMA fpのページはこちら。
↓↓fp関連の記事はこちらにも。実写作例もあります、
[kanrenc id=”2225,2278,2341″ target=”_blank”]↓↓45mm F2.8 DG DN Contemporary(Eマウント版)の実写レビューです。
[kanrenc id=”2160″ target=”_blank”]【10/17追記】
発売日は10月25日、大手量販店の店頭価格はボディ単体で税込み220,000円、45mm F2.8 DG DN Contemporary付きキットで税込み264,000円です。amazonとかはお店のポイント還元がない分安いです。
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目次
ローパスフィルターレスで2400万画素のフルサイズという理想的なスペック
シグマと言えば3層構造のFoveon X3センサー。と言うのが今までのあたりまえだった。
こってりとした色ノリのよさときわめつけにシャープな描写を生み出すこのセンサーにはコアなファンが多い。
ただ、高感度にめっぽう弱いうえに消費電力がやたらと大きいといった泣きどころもある。ワタシ個人は静止画には最強だと思っているが、動画はからきしだ。
そういう特性のセンサーだからというのもあって、動画のためのカメラとしての面も持つfpには普通のベイヤー配列のカラーフィルターを持つ裏面照射型CMOSセンサーが搭載されている。
「普通の」と言っても、2400万画素クラスのフルサイズ機でローパスフィルターレスなのはあまりない。
3600万画素とかそれ以上になるとローパスフィルターレスがあたりまえになるが(例外はキヤノンEOS 5Dsぐらいである)、2000万画素から3000万画素のフルサイズ機はローパスフィルターあり仕様のほうが一般的だ。
ワタシが知っている範囲でローパスフィルターレス2400万画素のフルサイズ機は、パナソニックDC-S1とライカSLだけだ。案外に貴重なのである。
ワタシもソニーα7R IIIという画素数たっぷりなカメラを使っていて(有効4240万画素のローパスフィルターレスである)、その写りには満足しているが、RAW画像のファイルサイズの大きさには辟易している(それでもsd QuattroのX3Fよりは軽かったりするのだが)。
解像力自慢の高性能レンズの描写をピクセル等倍で愛でるのにはばっちりだが、写真を撮る機械としての実用性を考えると、ファイルサイズがほどほどに小さくて、かつキレのいい描写が得られるローパスフィルターレス2400万画素というスペックは、ワタシ的にはわりと理想に近い。
そのスペックのカメラがLマウント機だけというのもおもしろいところで、たぶんfpはその中で最安となるだろう。それだけで十分に買いだよなぁ、と思っていたりする。
電池が(たぶん)長持ちなのと対応ソフトが多いのが魅力
Foveon X3センサーは電気をいっぱい食うし、熱もいっぱい出す。一眼レフのSDなら電気を食うのはシャッターを切るときだけだが、コンパクトカメラのdpやミラーレスのsdは常時ライブビュー。夏場は発熱なうになりやすい。
その点、ベイヤーセンサーなら消費電力はぐっと小さいし、発熱も少ない。しかもfpには長時間の動画撮影にも負けないようにとヒートシンクまである。
おかげでFoveon X3センサーならまず間違いなく不可能なレベルの小型軽量化を果たしているわけだし、おそらくはバッテリーの持ちもいいはずだ。
シグマに問い合わせた時点では「α版につき」と濁されてしまったが、期待はしていいと思う。
同じバッテリー(容量が1,200mAhのBP-51である)を使うdp Quattroシリーズは公称で200枚取れる。センサー面積が2倍強になる分も考えて250枚ぐらいいけるんじゃないか、などと勝手に期待している。
ちなみに、キヤノンEOS RPは容量1,040mAhのバッテリーで210枚、ソニーα7 IIは容量1,020mAhで270枚撮れる。fpはメカシャッターがないのでその分が有利にはたらけば300枚ぐらい撮れるかもしれない。
少なくとも、予備のバッテリーを束で買わなきゃならないような羽目にはならないと思う。ただの希望的観測だけど。
それとRAWのファイル形式がDNGなのも見逃せない。DNG形式は対応するソフトも多いので、そのへんの自由度の高さも有利な点だ。
sd QuattroもDNG形式を選ぶことができるが、Foveon X3ならではのよさが堪能できるのはX3F形式。ただし、これが開けるのは純正RAW現像ソフトのSIGMA Photo Proだけである。
シグマが配布しているプラグインを組み込めばPhotoshopでも開けるようになるものの、パラメーターの調整とかはできないのでそれほど便利でもないので、基本的にはSIGMA Photo Pro頼みになる。
そのSIGMA Photo Proも以前よりはずいぶん処理が速くなったし、機能が増えて便利になってくれたけれど、使い慣れたPhotoshopやLightroomのほうがワタシ的にはらくちんだし作業効率がいい。撮影後の作業が快適になるのは大歓迎なのだ。
すでに持っているレンズのこと
fpはライカLマウントを採用していて、シグマからもLマウントレンズが発売された。加えてMOUNT CONVERTER MC-21というマウントアダプターも用意されている。
MC-21にはキヤノンEFマウントとシグマSAマウントのものがあって、これを使うとそれぞれのマウントのレンズが装着できる。動作保証があるのはシグマ製SGV(SIGMA GLOBAL VISION)ラインのレンズだけだが、それ以外のレンズでも露出まわりはちゃんと動いてくれる。
sd QuattroユーザーのワタシはSAマウントのレンズを持っているので、それをMC-21を介してfpにつけられる。しかも、EF→Lのは34,000円ほどするところをSA→Lのは1万円ちょっとで買える。こんなサービスプライスに勝てる人はまずいない。
ちなみにワタシの手もとにあるSAマウントのレンズはと言うと、
- 50mm F1.4 DG HSM Art
- 70mm F2.8 DG MACRO Art
- マクロ 105mm F2.8 EX DG OS HSM
- APO マクロ 150mm F2.8 EX DG OS HSM
- 14-24mm F2.8 DG HSM Art
- 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM Contemporary
の6本。穴もあるしマクロ多すぎとかはあるものの、14mmから400mmまでカバーできている。
ので、とりあえずはボディとMC-21があればOKなことになる。サイズバランス、重量バランスというものをシカトすればの話だが。
なにしろfpはフルサイズ機なのにバッテリーとSDカードを含めて400gちょっと。そんな軽量ボディに組み合わせるレンズ6本のうちの3本が1kgを超えているのだ。
1kgを切るレンズにしても、50mmはボディの1.9倍、マクロ105mmも1.7倍ある。自分のことでなければ、考え直したほうがいいよ、って言うレベルだ。
などと考えると、Lマウントの45mm F2.8 DG DN Contemporaryをごにょごにょしないわけにはイかないよなぁ、などと思ったりもする。
ついでにDG DN ContemporaryでF2.8の単焦点レンズを4、5本ほどラインナップしてくれればばっちりだ。あるいは24-85mmでF4-5.6ぐらいのコンパクトなズームなんかもウケそうな気はする。
そうなったら手持ちのレンズはどうするんだ?って話にもなる。が、来年登場するはずのFoveon X3センサー搭載機はそれなりのサイズになるだろうから、そちらに使えばいい。
でも、14-24mmはショートフランジバック設計のDG DN Artのほうが小型軽量化していて性能もよさそうだし、そうするとまたお財布がぁ、ってなりそうな予感もする。
ほかのカメラにはあるいろんなものがないカメラなのだ
fpにはいろんなものがない。ファインダーもなければボディ内手ブレ補正もない。モニターだって固定式で自由度がない。
ボディの前面はフラットで指がかりになるものはない。外付けのグリップが2種類用意されているのでホールド性はどうにかなるだろうと楽観しているが、操作性にどう影響するかは心配だ。
AFもコントラスト検出だけで、今どきのハイブリッドAFの速さに慣れた目にどう映るのか、というのもあるし、ボタンの数も多くない。
ワタシ個人は親指AF派で自動拡大機能は好きではないので、親指AF時の拡大表示の操作がどうなるのかも気にかかる。
foxfotoさん(@Fox_now)がYouTubeで公開している動画を見たところ、AELボタンにAF-ONを割り当てて、半押しAF-ONをオフにすると親指AFにできるようだ。
が、拡大表示を割り当てられるのはAELボタンだけらしい。RECボタンに拡大表示を割り当てられるオプションがあればいいと思うが、「切」と「REC」のどちらかしかないっぽい。
foxfotovideo(YouTube)「【20190711_SIGMA新製品発表会】SIGMA fp のメニュー階層」
sd QuattroはMF時に十字キー中央のOKボタンを押すと拡大表示に切り替わるし、AF時にも半押しのままOKボタンを押す操作(重いレンズを着けているときは大変だが)で拡大は可能。fpも同じ仕様になっていれば大丈夫だろう。そう思うことにする。
で、ちょっと謎なのが、公式サイトの機能一覧ページには「フリッカー抑制撮影」とあるが、これがメニューには見当たらない。
foxfotoさんの動画にも、デジカメWatchの記事のメニュー画像にもない。「Cinemagraph」機能などには「後日ファームアップで実装予定」と書かれているのだから、あとから追加するのではないと思う。
デジカメWatch「シグマの新コンセプト機「SIGMA fp」詳細レポート」
それがメニューにないということは、常時オンでオフにできない仕様なのかもしれない。
電子シャッターでのフリッカー抑制がどういうものなのかはわからないからなんとも言えないが、「撮影画像に有効」とのお答えをいただいてはいる。
センサーダスト対策はないが、たぶん大丈夫なはず
センサーダストに対する機能もない。sd/SDシリーズにはダストプロテクターが装備されているし、dpシリーズはレンズが固定式で外来のゴミが入り込みにくい構造だ。
が、fpはレンズ交換式なのにダストプロテクターもないし、超音波ぶるぶるフィルターとかもない。
で、聞いてみたところ、ゴミを出す要因のひとつであるメカシャッターがないうえに、IRガラスをセンサー面から遠ざける構造にしているとのことだった。
IRガラスというのは赤外線をカットするフィルターで、これがセンサー面から離れていれば付着したゴミの影はより大きくボケることになるので目立ちにくくなる。
メカシャッターは羽根がこすれて削れたカスが出るだけでなく、オイルが飛散することもあって、両方が重なるとブロアーでは吹き飛ばせない汚れになる。
メカシャッターレスだとそういう厄介ごとから逃げられて、なおかつシャッターがない分IRガラスを離す構造にできるので、ダスト対策がなくても問題は起きにくい。そういうことなのであまり心配しなくてもよさそうだ。
ついでに新製品の充電器BATTERY CHARGER BC-71についても聞いてみたので書いておく。
fpに付属のLi-ionバッテリーBP-51はdp Quattroシリーズと共通だ。それなら充電器もdp Quattroシリーズに同梱されているBC-51でいいはずなのに、関連アクセサリーのページに載っているのはBC-71。
こちらは「ACケーブルがType C」になったのに合わせた新型とのことで、ちょこっと仕様が変わるだけのようだ。
ワタシ個人はUSB充電が好きではないので充電器は買うつもりでいるが、だったら今のうちに現行のBC-51を買っておくのも手かもしれない。
が、新型のBC-71のほうがサイズが小さいとか充電時間が短いとかの可能性もあるから、仕様を見てから考えるのでよさそうな気がする。
ひとつ気になっているのはレンズ取付指標の位置だ。
カメラを前側から見てマウントの左下にあるレンズ着脱ボタンのそばに指標がある。と言うか、レンズロックピンの頭が赤く塗られている。
フィルム一眼レフのRマウントやデジタル中判のSマウントも同じ仕様だし、レンジファインダーのMマウントはマウントの向かって左真横にある着脱ボタンが指標をかねている。つまり、これがライカの流儀なのだ。
それにケチをつけようなどという考えは毛頭ないが、レンズ交換時にちょっと戸惑いそうな予感がする。
レンズを取り付けるときは指標が見やすいようにカメラを持って操作する必要がある。ので、Lマウント機の場合はカメラを底面側から見るように持たないといけないことになる。
ところが、国内メーカーのマウントはいずれも指標が上寄りの位置にある。当然、カメラを上から見ながら取り付ける操作をするわけで、だから国内メーカーのカメラと同じ感覚でレンズ交換しようとすると「指標はどこ?」な目にあいかねない。
実際に使ってみないとわからない部分もあるが、ことによるとなにがしかの対策を考えないといけなくなるかもしれない。
用意するべきアイテムをまとめておく
今の時点でわかっている、「これとこれは必要だよね」なアイテムを自分用のメモもかねて書いておく。
- MOUNT CONVERTER MC-21 SA-L
- BATTERY CHARGER BC-71またはBC-51
- Li-ionバッテリー BP-51
- HAND GRIP HG-11またはLERGE HAND GRIP HG-21
- Peak Design STANDARD PLATE
とりあえずはこの5品だ。
予備のバッテリーが1個ですむか、あるいはもっと必要になるかは撮影可能枚数次第。身軽なスナップ用と割り切って使う分には2個買い足すぐらいでいけるだろうと思う。
ハンドグリップはスマートさは小さいほうで、今のところはこちらを選ぶつもりでいるが、小指あまりが気になるようだと大きいほうがいいかもしれない。どちらにしても現物を見てから決めることになる。
ピークデザインのスタンダードプレートはアルカスイス互換のクイックシュープレートとして選んだもの。実機で確認したわけではないので保証はできないが、ブツ画像に定規を当ててチェックしてみた感じでは電池室カバーにぎりぎり干渉しなさそうだった。
あとは交換レンズで、手持ちのSAマウントレンズとのサイズと重量のバランスを考えるとやはり45mm F2.8 DG DN Contemporaryははずせないし、新設計の14-24mm F2.8 DG DN Artも魅力的だし、なんかもうお財布がどれだけあっても足りない気しかしない。危険な秋なのである。
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↓↓fpの使用説明書を読んでわかったことなどを記事にしましたよ。
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