Fotopro X-AIRFLY Maxという軽いレバー式三脚を使ってみた

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さて、今回はFotoproの「X-AIRFLY Max」という三脚を紹介する。

Fotoproは三脚とかを製造販売している中国のメーカーで、日本では浅沼商会が販売元になっている。ウェブサイトの情報を見ている分にはつくりもしっかりしてそうだし、ネットなどでの評判も悪くない。

で、普段使いするのに頃合いのはないかなぁと思ってあちこち物色していて見つけたのがX-AIRFLY Maxだった。

もっとも、発売されてからすでに1年ちょっと経っているので、やっぱり今さら感はある。ので、例によってお暇な方だけどうぞである。

↑検索結果にビデオ雲台付きのモデルも混じって表示されるっぽいので注意してくださいまし。

28mm径パイプでレバー式なのに驚くほど軽い!

実を言うと、レバー式のカーボン三脚にはあまりいい印象を持っていない。

レバー式はナット式に比べて構造的にごつくなりやすく、その分どうしても重くなる。軽いのが欲しいからカーボンなわけで、なのに軽さを損なうレバー式を選ぶのは本末転倒感しかない。というのもあっていまいち欲しい気持ちになれなかったからだ。

ところが、である。

Fotopro「X-AIRFLY Max」はレバー式なのに軽い。28mm径パイプの4段式で、高さもちゃんとアイレベルをクリアしているのに、重さは雲台込みでたったの1.36kgしかないんである。

同じクラスのナット式のと比べても軽い部類に入るだろう。それどころか、前に買ったレオフォトのLS-255CとLH30のセット(センターコラムレスの25mm径パイプ5段式である)より100g重いだけだったりする。

ワタシ的にはメインで使うのにちょうどいいあんばいの三脚なんである。

セットの自由雲台も最近ちょこちょこ見かける倒立型。普通の自由雲台の上下をひっくり返したようなかっこうだ。このタイプの雲台の使い心地がどうなのか気になってもいたし、ボールロックがレバー式なのもちょっとめずらしい。そういうのもあってお借りしてみた次第である。

↑こんなケースとネジとかの締め増し用のレンチが付属している。

普通の丸パイプのみだがスリムでコンパクト

さて、X-AIRFLY Maxの特徴とかは浅沼商会の公式ページfotopro.com(英語)をごらんいただくのが手っ取り早いし、ここでは簡単にスペックだけ書いておく。

  • 段数:4段
  • 最大パイプ径:28mm
  • 縮長:505mm
  • 全高:1320mm(センターコラム伸長時:1660mm)
  • 最低地上高:135mm
  • 自重:1.36kg
  • 耐荷重:10kg(Max. load)

脚の1本を取り外してセンターコラムとつなぎ合わせることで一脚としても使えるようになっている。

ワタシ個人は「わざわざ三脚ばらすの面倒くさっ」と考えるタイプなので別にうれしくはない。が、世間ではわりと好きな人が多いらしいギミックである。

ちなみに、脚もセンターコラムも丸パイプだが、センターコラムを少し細めにするなどしてスリムなシルエットにしている。畳んだときの直径は7.7cm。センターコラムありのタイプとしては細めなので、スーツケースに詰め込んだりリュックのサイドポケットに差したりするのに収まりがいいだろう。

↑センターコラムなしで1320mm、伸ばして1660mmの高さ。センターコラムが細っこいのはちょっと気になるかな。

軽い力でしっかり留まる!伸縮もスムーズで快適

脚のロックレバーはあまり力を入れなくても開閉できる。思ったよりも軽いものだからちゃんと留まってくれるか心配だったが、意地悪くがっつりめに体重を掛けても沈み込むことはなかった。

↑脚のレバーは軽い力で開閉できて、そのわりにしっかり留まる。体重を掛けても平気だった。かなりえらい。

アルミのレバー式だと自重があるのでレバーを開けばしゅるっと伸びてくれてスピーディーなのだけれど、カーボンのは軽さのせいで手で引っ張ったり押し込んだりしないといけない。

そのへんが少し面倒くさくはあるが、伸縮の動作自体はとてもスムーズで気持ちがいい。よくできているなぁという印象だ。

高さはセンターコラムを伸ばさない状態で1320mm。身長177cmのワタシの場合、ファインダーを覗くにはちょっと物足りないが、モニター撮影なら固定式でも苦にはならない。

センターコラムを伸ばすと1660mmまでいけるものの、脚パイプに比べるとちょっと細っこい。こちらもカーボン製で強度や剛性はそれなりにあるはずだが、なるべく頼らないようにするのがベターな気はする。

ちなみに、このセンターコラムの下端のフックを外すと、折り畳み式のスマートフォンホルダーが出現する。いったいどれぐらいの人がこういうのを必要としているのかはわからないけど、あればあったで役に立つときが来るかもしれない。

↑センターコラム下のフックを外すと中からスマホホルダーが出てくる。こういうギミックもどこかで見た気がする。

少し持ち上げておくと雲台の可動範囲が確保できる

雲台はアルカスイス互換のクイックシュー式。センターコラムの上端に35mm径のボールがくっついていて、そこに雲台の本体がかぶさって、さらにその上にクイックシューのクランプが乗っている。

ボールのロックはレバー式で、トルクを調整するフリクションコントロール機能はない。レバーを起こした状態ではかなりのゆるゆる状態になるが、そこから畳む方向に少し押すとボールの動きがぐっと重くなる。ので、レバーの押し具合を加減しつつ、カメラの向きを決めるという感じ。いじっているうちに慣れるだろう。

↑ボールのロックがレバー式なのはちょっとめずらしい気がする。クランプのノブは根もと側が開閉用、先の側がパン用。間違うと大変なので要注意である。

収納時に雲台が三脚側に食い込むような構造なので、その分コンパクトになるのはいいが、めいっぱい下げた状態だとほぼほぼ水平状態から動かせなくなる。

そのため、立てるたびにセンターコラムを数cm持ち上げてやらないといけない。これは普通の自由雲台には必要のない手間であって、正直けっこう面倒くさい。

というのもおもしろくないので、あらかじめ少しだけ(数字で言うと6mmほどである)持ち上げた状態にしておく。こうすると、前後方向は水平から45度以上の可動範囲が確保できる。真上/真下とか縦位置とかは無理だけど、だいたいの撮影はそこそこ対応できる。

↑雲台を傾けた状態でセンターコラムをロックすると、だいたい6mmほど持ち上がった状態になる。

↑こうしておくと、前後方向は45度以上の範囲で傾けられる。立てるたびにセンターコラムを持ち上げる手間がいらなくなってらくちんである。

ちょっとした工夫だが、これでセッティングの手間はかなり軽減できる。付属の三脚ケースにも問題なくおさまってくれる。ワタシ的にはばっちりである。

センターコラムの逆差しで快適ローアングルを実現

センターコラムは上下分割式で、下側を取り外してめいっぱい開脚すると地上13.5cmのローアングルが可能。なのはいいが、そこから高さを変えられないのは便利じゃない。

↑センターコラムの分割+めいっぱい開脚のローアングルは低いのは低いが、高さの調整ができないのが不便。

というのもあってワタシがよくやるのは、センターコラムを逆差しする方法だ。X-AIRFLY Maxの場合はセンターコラムの下端にあるフックをネジネジして外したら、センターコラムを上から抜いて下から差し直すだけでいける。

モニター画面を見たりカメラを操作したりするのに脚パイプが邪魔になるけど、地上すれすれから必要に応じて自由な高さにセッティングできるので、ローアングル好きな方にはぜひお試しいただきたい。

↑センターコラム逆差し+L型プレートなら地面すれすれまで下げられるし、もちろん高さも変えられる。

ただし、油断しているとカメラを地面に激突させかねないので、そのへんのリスクをご理解のうえ、自己責任でよろしくである。それと、普通にやると横位置でカメラがさかさまになってしまうので、L型プレート付きのがおすすめである。

ついでに書くと、ワタシ個人としてはフックは使うつもりがないので、外しっぱなしにするのがらくちんだと思っている。もっとも、このフックにはセンターコラムのすっぽ抜けを防ぐ役割もある。こちらもお試しの際は自己責任でお願いしたい。

ハイスペックなのにお買い得感も高めで狙う価値あり

↑L型プレート付きのカメラなら縦位置もらくちん。

ひと昔前なら中国メーカーの三脚は「安かろう悪かろう」ばかりだったのが、最近はずいぶんレベルが上がってきた感がある。Fotoproもそんなメーカーのひとつだ。

もちろん、細かく見ていけば気になるところはいくつもあって、たとえばセンターコラムを上げないと雲台が動かせないとか、そのセンターコラムが細っこくて頼りないとかは、もうちょっと考えて作ってよって言いたくなる。

が、高さも十分にあって剛性や強度の面でも不安は感じない。そのうえ重くなりやすいレバー式でセンターコラムまで付いているのに、たったの1.36kgという軽さはかなり魅力的だ。それでいて実売価格は税込み5万円ちょっとなのだから間違いなくお買い得

そのうえ28mm径パイプのレバー式でセンターコラムまであるのに、たったの1.36kgという軽さはかなり魅力的だ。これで実売価格が税込み5万円ちょっとなのだからお買い得感は高い。ワタシ的には狙っていいアイテムと言っていい。

あとはもうカミサンがうんと言ってくれるかどうかだけである。難関だけどね。

↑特に意味はないけど作例も。
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