ども、北村(@kitamura_sa)です。
今回は、前に使っていたフルサイズ機のことから書いていこうと思ってます。
さて、初めて買ったフルサイズ機はニコンのD700。2008年の7月に発売され、採用されていたバッテリーが、改正された法律に合致しないために、2011年11月に惜しまれつつ姿を消したフルサイズ(ニコンでいうところのFXフォーマットです)一眼レフです。
当時、ハイエンドを受け持つフルサイズのD3と、APS-Cサイズ(DXフォーマット)のフラッグシップに位置づけられていたD300のいいとこ取りで生まれたようなカメラでした。
見た目はD300にちょっと肉付けしたようなデザインで、D3と同じスペックの1200万画素センサーを搭載していました。連写スピードは、本体だけだと5コマ/秒なのが、マルチパワーバッテリーパックMB-D10(いわゆる縦位置グリップ)を装着してバッテリーを替えると8コマ/秒になるという、けっこう激しいスペックだったのも評判になりました。
ニコンらしい造りのしっかりさもあって、今も愛用者の多いカメラです。
ただ、重いのをのぞけば、でしたけど。
なにしろ、ボディだけで995gもある。ほとんど1kgです。今みたいに、バッテリーやメモリーカードを含めた数字ではなくて、ほんとうのボディ単体での重さが995gなんですね。そこにバッテリーとメモリーカードが入って、さらにレンズがくっつくわけで、当然のことながら、首や肩への負担もけっこうなものになります。
最初のうちはまだよかったんですけど、ちょっと病気をした関係で体力が落ちたことも響いて、この重さがしんどくなってしまったわけです。
ぶっちゃけ、泣く子と加齢には勝てません。あと、老眼にもですけど。
で、撮った次の日に、首の痛み、肩の凝りが激しく残る状態がつづくようになって、それがつらくて、もうこれはだめだ、ってなったのと、画素数的な物足りなさも感じはじめていたこともあって、同じニコンのD600に買い替えました。
カメラのクラスとしては落ちたものの、大幅に軽量化できましたし、画素数は倍増です。AFのカバーエリアが狭くなったなどの不満はある一方、ファインダーの視野率がD700の95%から100%に向上するといったプラス面もありましたから、トータルでの満足度は下がってはいませんでした。
ただまあ、画素数が増えたぶん、今度はレンズ性能への物足りなさが出てくることにはなりますが、そちらはおいおい考えていけばいい。そう思っていたわけです。
そんなところに降って湧いたのが、例のあの問題でした。それがどういう問題だったかについては、ここで触れる意味もないですからあえて書きません。ただ、いろいろがっかりして、それで熱が冷めたみたいになりました。
二度目にサービスセンターに持ち込んだワタシのD600は工場に送られて、箱入りのD610になって帰ってきたのですが、そのときにはもう使いつづけたいという意欲はなくなっていました。
一方、体力の落ちたおっさんにとても優しかったのがマイクロフォーサーズでした。軽快で写りがよくて、そりゃあボケの大きさで比べればフルサイズにかなうはずはありませんけど、そういうのを別にすれば素晴らしくよくできたシステムです。
こちらは2011年1月に発売されたE-PL2から乗り換え乗り換えしながら付き合ってきてますが、コントラストAFなので、いかんせん、動きものは苦手です。スペック上の連写スピードはそこそこ速くても、動体追従をやらせるとてきめんにだめ。画に描いたようなだめっぷりです。
写りには満足していましたが、仕事の関係で、動きものが撮れないのも困ります。もっとも、その仕事自体が徐々に減っているので、いうほどには困らないんですけど、でも、まったく対応できないのはやっぱり困る。という事情もあるので、一眼レフも手放せません。
で、D610を売ったお金でキヤノンのAPS-Cサイズ一眼レフを手に入れました。クラスとしてはさらに落ちたわけで、それはそれで楽しくないが、ライターの撮影仕事用だと割り切って使うぶんにはまったく問題はない。カメラ好きのおっさんにとってはつまんないけどね。
趣味で撮るのにはマイクロフォーサーズと単焦点レンズの組み合わせ(おっさんはズームが好きではないのです)。シャープさが欲しい作例撮りなんかもマイクロフォーサーズの出番になります。一方、比較作例で望遠の画角が必要なとき、動きものを撮らなきゃいけないとき(ワタシに流し撮りの作例を寄越せといってくる編集者だっているんですよ。無謀なことにね)、ブツ撮りなんかはAPS-Cサイズ。というような使い分けをしていました。
そこに登場したのがE-M1 Mark II。オリンパスの最新鋭にして最高級のミラーレスカメラです。某劇団の広告みたく、今度のOM-Dはすごいらしい、というウワサは中央から離れた当地にも届いていましたが、話半分どころか話三分の一ぐらいにしか受け止めていなかったので、フタが開いたときの驚きは相当なものでした。
気がついたら、M. ED 12-100mm F4 IS PROなんていう反則まがいのすげえレンズまで手に入れてしまっていたのです。
小ささ、軽さを大事にしていこう、って固く心に決めて使いはじめたマイクロフォーサーズなのに、あろうことか、ボディとレンズで1kgオーバーとかの、おいこら待て的セットがお気に入りになってしまっている。どこでどう足を踏み外したんだか。
まあ、おかげで200mm相当まではカバーできるようになったし(それまでは120mm相当のレンズしか持っていなかったから、だいぶ助かったのは事実)、動きものも十分にいける。もちろん、腕前が追いつけばの話ですけど、ワタシレベルでも運さえよければ飛んでる飛行機が撮れる。そういうAFと連写性能が、E-M1 Mark IIには搭載されているんでありますね。
とはいえ、ほんとは300mm相当、できたら400mm相当ぐらいまではカバーしたい。オリンパスにはM. ED 75-300mm F4.8-6.7 IIという安くて軽い超望遠ズームもあるのだけれど、写りのほうもお値段なりなので、もうちょっとそそられません。となると、お高いM. ED 40-150mm F2.8 PROとテレコンバーターの組み合わせになっちゃうわけですけど、そこまでいくと趣味用にも仕事用にも使えるシステムにできる。
ってことになったら、これはもう一眼レフ、なくてもいいかもねぇ。
なんて思いはじめたわけです。そういうのも手伝って、フルサイズ熱がぶり返してきた。そういう次第なんでありますね。
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